5月は、中道エリアを、てくてくします。
最初に訪れたのは、右左口(うばぐち)と呼ばれる場所。
山並みも美しくて、とてものんびりした雰囲気の
気持ちのいい場所です。
蔵など、歴史を感じる建物が並ぶ景色もステキです。
甲府市教育委員会の林部光さんに
お話を伺いました。
ここは、古代から駿河と甲斐を結ぶ重要な場所。
多くの人や物が行き交い、甲斐の国に文化も運んできました。
戦国時代には、武田家、織田家、徳川家にも関係があり、
軍用道路として使われました。
武田家が滅んだ後は、織田信長がここから、
駿河へ抜けていきますが、その際に道路を整備したのが、
なんと、徳川家康。
戦国時代を語る上で、ポイントになるような場所です。
そして、時代が更に下りまして、江戸時代になると、
この場所は、生活道路として活用されます。
ここが、甲斐と駿河を結ぶ最短の道路として利用されます。
お魚なんかも、ここから運ばれていたみたいですよ。
私がお話を聞いた場所は、
右左口の道祖神が置かれたところです。
この写真にある、四角い石が道祖神です。
道祖神に右側には、道しるべがあって、よーく見ると、
右に行くと、甲府。
左に行くと、市川。(市川三郷町)と刻まれています。
これが拡大した写真ですが…
分かりますか?
ここは、甲府へ行く人と、
富士山へ向かう人がそれぞれ分かれる場所なんです。
いまは、のどかで静かな場所ですが、
当時は、賑やかなところだったのでしょうね。
旅人も、行商人も、修験者も、
南アルプスの景色を眺めて、
心を癒されていたかもしれませんね。
古代から多くの人が、ここ土を踏みしめて、
目的地に向かったと思うと、
なんだかワクワクしました。
歴史好きの方は、ここの景色を見ながら、
いろんな時代に思いを馳せることが出来ますよ。
今月の中道エリアも、とても興味深い場所です。
また来週も、てくてくします。