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2017年11月

2017年11月26日 (日)

12月3日放送 第三十一回は オスカー・ワイルド作『幸福の王子』

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『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。 

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第三十一回放送は 12月3日。今回 は、オスカー・ワイルドが書きました「幸福の王子」です。
そう。今までは日本文学に特化してきましたが、初めての海外の作家による翻訳もの。
子どもの頃、絵本で読んだよ。とか、子どもに読み聞かせしてあげたよ。
というかたも多いでしょうね。何度 読んでも心が温かくなる名作です。

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作者のオスカー・ワイルドは、
オスカー・フィンガル・オフラハティ・ウィルス・ワイルド
(Oscar Fingal O'Flahertie Wills Wilde)
1854年 - 1900年11月30日
アイルランド出身の詩人、作家、劇作家です。

19世紀末文学の旗手として、多彩な文筆活動をしました。
その一方で、男色を咎められて収監され、出獄後、失意のまま亡くなったと言われています。

様々な名言も残されています。その幾つかを・・・

「男は 愛する女の最初の男になる事を願い、女は 愛する男の最後の女になる事を願う」

「男の顔は その人の自伝であり、女の顔は その人の創作である」

「ありふれた富は盗めるが真の富は盗めない。
 人の心の中にはだれにも奪えないとほうもなく尊いものがある」

『幸福な王子』(The Happy Princeは子供向けの短編小説で、
このお話が含まれた短編集 The Happy Prince and Other Tales は1888年に出版されました。

ワイルドの童話の中でも最も有名なお話ですね。
英語の教科書に載っていて、暗誦したというかたも多いかしら。
 "Swallow, Swallow, little Swallow,"と、
王子がツバメに呼びかける言葉が印象的です。

お聴きくださっての御感想 お待ちしています。
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sunset@fmfuji.jp
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さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

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東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
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2017年11月21日 (火)

11月26日放送 第三十回は 太宰 治 作『美少女』『待つ』

Dsc_144520171110 (Susumu・T撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第三十回放送は 11月26日。今回 は、太宰 治が書きました「美少女」「待つ」の二編です。

「美少女」は1939(昭和14)年に「月刊文章」に発表されたもので、甲府の湯村温泉が舞台となっています。
盆地特有の猛烈の暑さの中、「私」が、妻とともに、皮膚病に効くという大衆浴場に出掛けて、
美しいをからだをした少女に遭遇するという物語。
少女の裸体の描写も、全然 えっちじゃないのが、さすが太宰。

太宰治中期の作品で、日常の光景を軽妙な筆致で切り取っていて、ここちよいです。

「顔より乳房のほうを知っているので、失礼しました」 なんて、ユーモアやウイットを感じさせる作品です。
この小説の舞台となっている温泉、湯村温泉郷の旅館『明治』さんに一昨年、おじゃました時の写真を
いくつか。

Img_2658 美しい湯船です。お湯の温度は、小説にあるほど冷たくないよ。ちょうど良いheart01

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旅館のフロント奥には、太宰資料コーナーが あって、太宰ファンには堪らんのよね。

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太宰さんとツーショットの湯上がり もこ。


もうひとつの、「待つ」は1942(昭和17)年「女性」に発表された短編です。
二十歳の娘である「私」が、毎日、自分でもわからない「誰か」「なにか」を、
小さな省線の駅のホームで待っているという話。
終始、「私」という一人称で語られていくモノローグ。

さて、彼女は、いったい何を待っているのでしょうか。

この小説が世に出された昭和十七年といえば、前年に太平洋戦争が開戦。
時代が軍国主義に染まっていく中で、彼女はきっと
「救い」「希望」「平和な、静謐な世界」を待ち望んでいるのかもしれません。


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2017年11月16日 (木)

11月19日放送 第二十九回は 佐江衆一 作「装腰綺譚」後編

Sunset 『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第二十九回放送は 11月19日。今回 は、佐江衆一さんが書きました「装腰綺譚」後編です。


前編を聴いていらっしゃらなかったかたのために、前回のあらすじです。

 小料理屋の松川に、女中として働いている お仙は、年の瀬も押し迫った12月28日の夕暮れ、
大川(今の隅田川)にかかる「新大橋」の上で、剣術道具を川に投げ込む侍の姿を目撃する。

その夜、松川に来たのは、さっき見た侍、矢島清三郎だった。

剣術道場の塾頭、堀尾伝十郎に 嫌味を言われている清三郎を お仙は不憫に思い、
彼を引き止め飲み直してもらううちに、侍をやめ、根付職人になる決意を聞かされる。

本職の根付職人を目指し、御徒衆組屋敷を出て町人となり、名前も清吉と変えて、新しい根付のデザインを考えている彼を、お仙は、女中の仕事の他に、朝、貝売りの仕事をして、生計を支える。

どうやら、おせんには、辛い過去があるようだ。

清吉がスリと間違われ、番所(現代の交番)に連れて行かれたという話を聞かされた お仙は、
顔色を変えた。

さぁ、清吉の根付は、出来上がるのか?おせんは、どうするのか?

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今回、前編と後編に分けてお届けいたしました。
主人公の心のひだを もっと知りたいという方は、

ぜひ、原作の「続・江戸職人奇譚」に収録された「装腰奇譚」を、ぜひ、読んでみてくださいね。

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___________________________
「御感想」

SUSUMU.Tさん
これほど待ち遠しい一週間はありませんでした。
パソコンの前に正しく座って江戸の町並みに思いを馳せつつ聞きました。
クライマックスの展開は 二通り考えられることがあって、
動なんだろう?と思っていましたが、決着がつきました。
とても爽やかに決着です。ありがとうございました。

2017年11月 9日 (木)

11月12日放送 第二十八回は 佐江衆一 作「装腰綺譚」前編

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第二十八回放送は 11月12日。今回 は、佐江衆一さんが書きました「装腰綺譚」前編です。

佐江衆一さんのプロフィール:昭和9年1月生まれの、東京出身。昭和36年「繭」で注目され、社会的なテーマを追う作品を発表。平成2年「北の海明け」で新田次郎文学賞。7年「黄落(こうらく)」でBunkamura ドゥ マゴ文学賞。8年には、「江戸職人綺譚」で中山義秀文学賞、また、芥川賞候補に5回選出されています。


今回は、初めての、前・後編に分けての放送。
それもこれも、実は。

この「装腰奇譚」は、先日、10月16日に東京新橋の内幸町ホールで開催した語りの公演で、私が語らせていただいた作品なのです。

佐江さんは「江戸職人奇譚」という江戸時代の様々な職人を描いた短編集で、「中川義秀(ぎしゅう)文学賞」を受賞されて居ますが、その続編に当たる「続・江戸職人奇譚」を5年後に上梓して居ます。今日、朗読する「装腰奇譚」は、その続編の方に収められて居ますが、実は、佐江さんが初めて書いた職人の話なんですね。

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「装腰綺譚。この小説を書かなかったなら、その後、次々に
 職人譚を書き続けることはなかっただろう」
とは、佐江さん御本人の言葉です。

佐江さんにとって思い入れの深い、記念すべき作品だったのでしょうね。

今回の語りの公演に合わせて、原作の3分の1の長さとなっています。
これ以上カットするのは、忍びなく、

今回、前編と後編に分けてお届けいたします。
主人公の心のひだを もっと知りたいという方は、

ぜひ、原作の「続・江戸職人奇譚」に収録された「装腰奇譚」を読んでみてくださいね。

さて、時代小説好きには周知の言葉でも、このお話では、あらかじめ意味を知っておいた方が
何かと話が通じやすい...という表現があリます。
ここで、少し確認を。

大川(おおかわ):今でいう隅田川下流。今もかかっている「新大橋」は、江戸時代からこの名でありました。

暮れ六つ:酉(とり)の刻。午後6時ころ。

大小(だいしょう):日本刀の大刀と小刀(脇差)のこと。

御家人(ごけにん):江戸時代、将軍と直接 主従関係にあった武士

御徒衆(おかちしゅう):主君が外出のとき、徒歩で身辺警護をおこなった下級武士

朋輩(ほうばい):仲間。友だち。

月代(さかやき):江戸時代の日本にみられた成人男性の髪型
 ↓この、前頭部から頭頂部にかけて頭髪を剃りあげた部分Img2

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「おまけのショット」:
リスナーのMisakoさんから番組にメールで届いた、富士山と紅葉の写真 燃える秋♪ですね〜Image1

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2017年11月 2日 (木)

11月5日放送 第二十七回は 江戸川乱歩 作『接吻』

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第二十七回放送は 11月5日。今回 は、江戸川乱歩が書きました『接吻』をお送りします。

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サンセット・シアター2度目の登場となる江戸川乱歩ものですね。

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1965年(昭和40年)に70歳で亡くなった小説家・推理作家の江戸川乱歩は、
大正から昭和期にかけて活躍しました。

日本推理作家協会 初代理事長でもありました。

文壇にデビューした1923年からの3年間で、乱歩は23編の短編を発表しました。 
1926年以降にも、傑作短編は ありますが、
長編や「少年探偵団」シリーズや評論に力を注ぐようになりました。

今日、朗読する、「接吻」は、1925年(大正14年の作品。

新婚家庭に生まれる、ある疑念から始まります。

 新婚1か月の役所勤めのサラリーマン、山名宗三は、大の愛妻家。
恋女房の待つ家へ一目散に帰った宗三が目撃したものは・・・?

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