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2017年12月

2017年12月28日 (木)

12月31日放送 第三十五回は 菊池寛 作『忠直卿行状記』

Image1(上野原市 柚子ジャムさん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。 

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第三十五回放送は 大晦日!の12月31日。
今回 は、菊池寛が書きました「忠直卿行状記」です。

歴史小説ですが、そう。

前々回、2週間前にサンセット・シアターでお届けした、
太宰治作「水仙」の冒頭に引用されていた物語なんですね。

主人公の忠直卿とは、松平 忠直(まつだいらただなお)のことで、
江戸時代初期に実在した大名です。Matsudaira_tadanao
越前北ノ庄の藩主でした。この藩は、現在の福井県で、福井藩とも越前藩とも呼ばれます。

忠直は徳川家康の孫にあたり、父の死にともなって、13歳の若さで 越前75万石を相続しました。

慶長19年(1614年)の大坂 冬の陣では、その闘いぶりの拙さを祖父・家康から責められますが、
夏の陣では真田幸村たちを討ち取り、大坂城へ真っ先に攻め入って、華々しい戦功を挙げました。

けれども、20代なかばから、奇行が目立つようになり、ついには、隠居を命じられ、
豊後府内藩、現在でいう大分県へ謹慎の処分のまま、亡くなっていきます。

1960年、八尋不二 脚本、森一生 監督、市川雷蔵 主演で、映画化もされていますね。

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作者、菊池寛は、その松平忠直の半生を、古代中国の暴君の行いをモチーフに
脚色し、小説「忠直卿行状記」を完成させました。
ですから、忠直の人格を忠実に記したものではないと思われますが、
上に立つものの孤独、悲しみ、諦め、生きていく上での心のよりどころの必要性など、
いろいろと考えさせられます。

よろしかったら、太宰治作の「水仙」と共に、味わってみてください。

お聴きくださっての御感想 お待ちしています。
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sunset@fmfuji.jp
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さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

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東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
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________________
タイトル写真について:
先日、河口湖ハナテラスで すっごく美味しい「いちごのパフェ1,800円&
いちご濃厚ソフト、紅茶をいただき、満足した後 散策しながらの撮影です。
(12/25 柚子ジャムさん)

2017年12月24日 (日)

12月24日放送 第三十四回はウィーダ作『フランダースの犬』

Dsc_033320170910_17 『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第三十四回放送は 12月24日。今回 は、ウィーダが書きました「フランダースの犬」です。

テレビアニメでお馴染みの作品かと思いますが、イギリスの女流作家ウィーダ
(本名:マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー)が1872年に発表した児童文学です。
フランス人の父と、イギリス人の母の間に次女として産まれたウィーダは、
20歳ごろから小説を書き始め、1863年『囚れの身となって』を発表して作家デビュー。
『二つの旗の下に』『ストラスモー』『銀色のキリスト』など40冊以上、発表しています。

大の犬好きで動物愛護協会設立に尽力し、晩年は多くの犬と暮らしたとのこと。
パトラッシュの描き方からも、彼女の、犬への愛情が伝わってきますね。

 

『フランダースの犬』の舞台は19世紀のベルギー北部のフランドル地方。

アントワープに隣接するホーボケンが、ネルロとパトラッシュの居た村のモデルとされています。
ウィーダはこのお話を執筆する前の年にアントワープやホーボケンも訪ねており、
この村に風車小屋が実在していた事がわかっています。

原作が書かれたのは1872年。
日本語版は1908年(明治41年)に初めて出版されました。
当時は、西洋人の固有名詞が受けいれにくいと思ったのか、
ネロは清(きよし)!、パトラッシュは斑(ぶち)!!、アロアは綾子(あやこ)!!!、
などと訳されたそうです。
今日、お届けするのは、1929年(昭和4年)の菊池寛 の訳によるものです。

そして。ネルロとパトラッシュが見たルーベンスの絵は、これ。O0700046711628724047
クリスマスイブにお届けするお話、じっくり聴いてみてくださいね。

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2017年12月14日 (木)

12月17日放送 第三十三回は 太宰 治 作『水仙』

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水仙」(すいせん)は、太宰治の短編小説で、1942年、『改造』の5月号に発表されました。

冒頭、「忠直卿行状記」という小説を引用してしますが、これは菊池寛の書いた時代小説で、実在の福井藩の藩主、松平忠直を描いたものです。
この殿様の異常な行状と、あるお金持ちの夫人、草田静子の行動が重なることで、
この 太宰の作品は始まります。
タイトルの水仙は、もちろん、花の名前。

この小説は、洋画家・林倭衛(はやし しずえ)の夫人だった秋田富子から、
太宰に送られた手紙をヒントに書かれたとのこと。

実は、つい先日、12月14日に、東京の紀尾井町サロンホールにおいて、
ギタリストの横田明紀男氏と一緒にジャズと語りのコラボレーション公演として 
私が語ったばかりの作品なんですね。20171214_kioichoufffko_1200
公演の時には、物語を暗記をして語るわけですが、憶えていくうちに、
ここで描かれている静子夫人に、私自身の思いが 少しずつ重なっていきました。
誇りを持って生きる。自分らしく生きる。
あなたは、何を心のよりどころにするでしょうか。
主人公の静子夫人は、どうだったのでしょうか。

ジャズギタリストの横田さんは、この話を読んで、オリジナルの楽曲を作曲し、
生演奏でステージに臨んでくださいました。

今回のサンセット・シアターでは、全然違うBGMを合わせてみます。

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2017年12月12日 (火)

12月10日放送 第三十二回は 芥川龍之介 作『杜子春』

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(Susumu・T撮影)
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第三十二回放送は 12月10日。今回 は、芥川龍之介が書きました「杜子春」です。

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1892年(明治25年)に生まれ、昭和2年に35歳で亡くなった芥川 龍之介
大正期に活躍した「新思潮派」芥川は、その作品の多くが短編で、児童向けの作品も書いています。

この『杜子春』(とししゅん)は、1920年(大正9年)、児童向けの雑誌『赤い鳥』に発表されました。

牛僧孺(ぎゅう そうじゅ)が編さんした『玄怪録』と、
李復言(り ふくげん)がまとめた『続玄怪録』の双方に収録された伝奇小説『杜子春』を
童話化したものです。

後に、新潮社から1921年に発刊された短編集「夜来の花」に収録されています。

 舞台は、中国の、しばしば中国王朝の首都となった大きな町、洛陽。

洛陽の町外れで佇んでいたのは、親の財産を使い果たした青年「杜子春」。
彼の前にひとりの老人が現れます。
さて、杜子春の身に、いったい どんなことが起こるのでしょうか。

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