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2018年6月

2018年6月26日 (火)

7月1日放送 第六十一回放送は 土田耕平 作『身代わり』

Img_8713_3 (富士川十兵衛さん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。


第六十一回放送は 7月1日。
今回 は、土田耕平が書きました『身代わり』です。

サンセット・シアターには初登場の作家ですね。

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土田耕平は、歌人で童話作家です。明治28年(1895)長野県諏訪市大和に生まれました。
10歳で父を、18歳で母を亡くし、諏訪中学を3年で退学、下諏訪小学校に勤めます。
この頃、島木赤彦に逢い、彼に師事し、歌を「アララギ」に発表。
のち、私立東京中学に編入学し、赤彦と同居してアララギの編集を助けていきます。 

中学卒業後帰郷して小学校に勤務するも間もなく罹病。療養のため伊豆大島に渡ります。
その後は諏訪、伊那、飯山、須磨、明石、大和郡山など転居すること30数回に及び
「漂泊の歌人」などともいわれました。

不眠症、胃腸病、心臓症、腎臓病などを患いながらも、アララギへの投稿や
信濃毎日新聞歌壇の選者などに当たる。この間、童話集の「鹿の目」「蓮の實」「原つぱ」
「夕焼」「裾野」、歌集の「青杉」「斑雪」を世に送り出していきます。

耕平の「清澄歌風は歌壇の注目するところ」となり、「写生を基調とした透徹した歌風」
「赤彦の写生道をそのまま生かした作風」で青年層などに共鳴されたといいます。

昭和15年(1940)、長野県飯田市鼎の寓居にて永眠。享年44歳。郷里の諏訪市大和寿量院の
先塋の傍に葬る。没後、歌集「一塊」が未亡人、斎藤茂吉らによって編まれました。
その後、遺稿集3巻(1943)、童話集(1949)、著作集4巻(1985)などが出版されています。

今日、お届けする「身代わり」は、1924年、大正13年に古今書院から発行された
童話集「鹿の目」に収められた作品です。

 ある日、幼い兄妹とその両親のもとに、一匹の三毛の子猫がやってきます。

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この作品のタイトルの意味が、最後の最後にわかります。

お聴きくださっての御感想 お待ちしています。
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sunset@fmfuji.jp
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さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
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2018年6月19日 (火)

6月24日放送 第六十回は 芥川龍之介 作『犬と笛』

31912026_2234051603279278_463076560 (Moko Ogawa撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第六十回放送は 6月24日。
今回 は、芥川龍之介が書きました『犬と笛』です。

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大正時代に活躍した「新思潮派」の作家、芥川龍之介の作品は、
「蜘蛛の糸」「蜜柑」「羅生門」「杜子春」「トロッコ」「運」
とサンセット・シアターでは お届けしてきましたので、これが 七つめですね。


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犬と笛(いぬとふえ)は、1919年(大正18年)、『赤い鳥』に、
「蜘蛛の糸」に次いで 二つめの作品として発表されました。
後に「芥川龍之介全集」第4巻に収録されています。
芥川の書いた児童文学の中でも、純粋無垢な冒険小説といってもいいような内容です。

「いく子さんに献ず」と、この小説の冒頭にあるのですが、この、いく子さんとは、
芥川夫人のお母さんの従妹で、大正7年の結婚当時、芥川は、15歳のいく子さんと
よく会う機会があったといいます。彼女を喜ばせようと書いた作品だったのでしょうか。

芥川の妻 文さんは、結婚当時 17歳でしたから、いく子さんと 奥さんとは、2つ違い。

むむ。このお話の中に登場する 御姉様の姫様と妹の姫様を、妻の 文と いく子さんに置き換えてみると、
面白いのかもしれません。

物語の舞台は、大和の国、 現在の奈良県。
生駒山、笠置山、葛城山、と、奈良の山々の名前が出てくる、神話のようなお話です。

そこに住む木こりの「髪長彦(かみながひこ)」が主人公。
彼は、森の中で次々と、3人の神に出会います。
それぞれの神が願いを叶えてくれると言うのですが、
はたして髪長彦が欲しいと言ってもらった犬とは、どんな犬だったのでしょう?

ワクワクする冒険譚をお楽しみください。

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2018年6月12日 (火)

6月17日放送 第五十九回は太宰 治 作『六月十九日』『桜桃』

Img_20180517_190442_306 (山中湖村ヨッシーさん撮影)
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第五十九回放送は 6月17日。
今回 は、太宰 治が書きました『六月十九日』『桜桃』の二編です。

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このサンセット・シアターの登場は これで8回目と 圧倒的な回数となっている太宰作品ですが、
今回は、どうしてもこの時期に読みたいと思った作品をお届けします。

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今年も、もうすぐ 太宰 治の命日「桜桃忌」がやってきます。
ご存知のかたも多いと思いますが、太宰は、1948年(昭和23年)6月13日、愛人山崎富栄と玉川上水に入水して生涯を閉じました。
2人の遺体は6日後の6月19日、奇しくも 太宰の誕生日に発見されたのです。
彼が死の直前に書いた短編「桜桃」にちなみ、6月19日を、太宰と同郷で生前交流のあった今官一によって「桜桃忌」と名付けられたんですね。

この桜桃忌が近い 今日のサンセット・シアターでは、
太宰の死の1ヶ月前に書かれた「桜桃」をお届けします。

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その前に、誕生日と桜桃忌が同じ6月19日であるので、自分の誕生日について書かれた
短いエッセイ「六月十九日」があるので、それも読ませてもらいますね。

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2018年6月 5日 (火)

6月10日放送 第五十八回は 槇本楠郎 作『月夜のかくれんぼ』『きんまくわ』

Dsc_2167 (山中湖村ヨッシーさん撮影)
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第五十八回放送は 6月10日。
今回 は、槇本楠郎(まきもと くすろう)が書きました『月夜のかくれんぼ』『きんまくわ』の二編です。

サンセット・シアター初登場の作家ですね。

Makimotocrop 槇本 楠郎は1898年 、岡山県吉備郡足守町(現在の岡山市)に生まれた童話作家、詩人、評論家で、また、プロレタリア児童文学の先導者でもありました。
娘は、童話作家の槙本ナナ子です。

早稲田大学を中退して帰郷。農業に従事しながら、大正末期に詩集「処女林のひびき」や古謡を集めて「吉備郡民謡集」を刊行。やがて社会主義思想にめざめて、『文芸戦線』に短歌や評論を寄稿しはじめ、昭和2年には上京して労農芸術家連盟に加わり、プロレタリア文学運動に身を投じて文筆生活に入る。

終始一貫して取り組んだのは童話、童謡、児童文学論であり、プロレタリア童謡、童話の分野を確立し、1956年(昭和31年)、58歳で亡くなりました。

今回 朗読する「月夜のかくれんぼ」は河出書房から1953(昭和28)年6月発行の「日本児童文学全集」に、「きんまくわ」は1935(昭和10)年11月に文章閣から出版された『仔猫の裁判』に収められています。

「月夜のかくれんぼ」は、美しい月が浮かぶ "なの花月夜"に、菜の花畑で かくれんぼする子ども達の様子が、幻想的に目に浮かんでくるようなお話です。


もう一編の「きんまくわ」は、因果応報というか、いじわるすると、自分に悪いことはかえってくるよ。
というお話でしょうか。

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扉の写真を投稿のヨッシーさんから:
もこさん 久しぶりの夕焼けに感動しました。
そして 逆さ富士でもありました。