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2018年4月

2018年4月24日 (火)

4月29日放送 第五十二回は 鎌田東二 著『超訳 古事記』

20180331_1 (SUSUMU・Tさん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第五十二回放送は 4月29日。
今回 は、が書きました、『古事記』です。

ちょうど、4月22日(日)」、東京駅近くの東京建物八重洲ホールにて
小川が参加して語りの公演「古事記deけやき」をおこなったのですが、
サンセット・シアターでも、この壮大な物語の世界を聴いていただきたいなと思い、
取りあげてみました。

古事記(こじき、ふることふみ、ふることぶみ)は、日本最古の歴史書ですね。
和銅5年(712年)に太安万侶(おお の やすまろ)が編纂し、
第43代の女性の天皇、元明天皇(げんめいてんのう)に献上されたものです。
神代における天地の始まりから、推古天皇の時代に至るまでの様々な出来事
(神話や伝説などを含む)が上巻、下巻にわけて、描かれています。

今日、朗読するのは、鎌田東二(かまた・とうじ)さんが2009年に、
ミシマ社から出版しました、「超訳 古事記」です。

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鎌田東二(かまた・とうじ)さんは、
1951年、徳島県阿南市生まれ。國學院大學文学部哲学科卒業。
現在、京都大学こころの未来研究センター教授。京都造形芸術大学客員教授。
石笛・横笛・法螺貝奏者。フリーランス神主。神道ソングライター。
著書に『神道とは何か』(PHP新書)、『聖地感覚』(角川学芸出版)、
『神と仏の出逢う国』(角川選書)など多数。

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この「超訳 古事記」は口語訳、まさに、現代の語り言葉で綴られています。

日本誕生の神話は、こんなに面白かったのか!
生老、病死、愛憎、諍い、霊・・・ 全ての物語の要素が宿る『古事記』。
本邦最古の書が、1300年の時を超え、「今の言葉」になって蘇ります。

まるで詩 ポエムを詠むのように美しいメロディーをもって綴られています。
それもそのはず、この超訳は、著者の鎌田さんが口頭で語り、それを編集者の三島さんが
書き留め、文章を整え、記憶違いや不足のところなどを訂正・加筆して出来たんですね。

本の「あとがき」にも、以下のようにあります。

「神話は物語です。口承伝承です。口から口へ、耳から耳へ、語り伝えられたものです。
超訳 古事記』は、そんな言い伝えの世界を再現しようとする試みです。
稗田阿礼(ひえだ の あれ)が語り、太安万侶(おお の やすまろ)がそれを文字に起こし、
筆写して整え、ある編纂意図をもってまとめたものが、古代の『古事記』とされるならば、
その『古事記』の世界の「原古事記」を訪ねる試みがこの本です。」

口伝えの物語の、ダイレクトに心に響いてくる世界を感じ取っていただけたら幸いです。

とても長いお話ですから、今回は、伊邪那岐(イザナギ)・伊邪那美(イザナミ)の国造りの場面から、
天照大御神(アマテラス オオミカミ)の天の岩屋戸のエピソードまで、お送りしましょう。

もしも、リクエストがあったら・・・

このあとの 須佐之男命(スサノオノミコト)の八岐大蛇(やまたのおろち)退治、
大国主神(オオクニヌシノカミ)が 因幡の白ウサギを助ける話、
瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)と 木花の佐久夜毘売(コノハナサクヤヒメ)との恋、
海幸彦と山幸彦
など 続きをお届けしましょうね。

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2018年4月17日 (火)

4月22日放送 第五十一回は 織田 作之助 作『道なき道』

20180330_1 (SUSUMU・Tさん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第五十一回放送は 4月22日。
今回 は、織田作之助が書きました、『道なき道』です。

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織田 作之助(おだ さくのすけ)は、「おださく」の愛称で親しまれ、
太宰治、坂口安吾、石川淳らと共に無頼派、新戯作派と呼ばれて 活躍した作家です。
1913年(大正2年)10月、大阪市南区、現在の天王寺区、生魂小学校近くの、
仕出屋「魚春」のの長男として誕生しました。
第三高等学校(京都大学教養部の前身)文科甲類に合格、卒業試験中に喀血し、
転地療養ののちに復学したものの、勉学に対する意欲を失い、退学。
昭和10年頃に作家活動を開始、新聞社に勤めながら、1940年8月に発表した「夫婦善哉」
改造社の第一回文芸推薦作品となり、これを機に本格的な作家生活に入りました。
出身地である大阪にこだわり、大阪の庶民の暮らしを描いた作品が人気となります。
が、1947年(昭和22年)1月、結核で亡くなりました。33歳の若さでした。

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今回 朗読する「道なき道」は、終演直後の昭和20年に発表された短編小説です。
娘を日本一のヴァイオリン弾きにしようと必死の父親の物語。
娘に対して苛め抜くよりほかに、愛情の注ぎようがない男の不幸な性格と、
そんな男を親にもってしまった少女の不幸な境遇を、ユーモアと滑稽を交えて描いています。
今の時代ならば完全に児童虐待のレベルのスパルタ教育が続いていくのですが、

なんと。この作品には、実在のモデルがいるのだとか。
日本のヴァイオリニストの草分け的存在、辻 久子さんと、その父、吉之助さんです。
辻 久子さんはその後、第一線での活躍を続け、92歳となった現在もご存命でいらっしゃいます。

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さて。
このあと、小説の中の娘、寿子は、どうなったのでしょう。

ヴァイオリンやピアノを必死に稽古した経験をお持ちのかたは、
身につまされる思いにかられるかもしれませんね。29789945_2186077441410028_272577610
この作品は、小川が語りを指導している団体「緋色の会」の3/31の公演で、
生徒のひとりが語った作品なのですが、
その時、ピアノ演奏で参加してくれたピアニスト&バイオリニストの中浦ヒロさんは、
これ聴いてると、幼い日の激しい稽古の日々のトラウマが蘇ってきて、胸が苦しくなるわ...と言っていました。

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2018年4月10日 (火)

4月15日放送 第五十回は谷崎潤一郎 作『刺青』

Image1 (上野原市の柚子ジャムさん撮影)
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記念すべき、第五十回放送は 4月15日。
今回 は、谷崎潤一郎が書きました、『刺青(しせい)』です。

初めての谷崎作品ですね。Tanizaki 谷崎潤一郎は、
1886年(明治19年)7月24日 に生まれ、 1965年(昭和40年)7月30日に亡くなった
近代日本文学を代表する小説家の一人です。

刺青』(しせい)は、谷崎本人が処女作だとしている短編です。

100503_l 1910年(明治43年)11月、同人誌の第二次『新思潮』第3号に掲載され、単行本は、
翌1911年(明治44年)12月に籾山書店より刊行されています。

刺青とは、入れ墨のこと。
ストーリーは・・・

9789570843644 多くの人々が刺青をしていた頃、清吉という、元浮世絵師だった若い刺青師がいた。
清吉は美女の体に己の魂を彫り込みたいという宿願を持っていたが、
満足する女を見つけられずに過ごしていた。
そんな中、駕籠の簾から女の美しい白い足がこぼれているのを見て、
清吉は これぞ 自分の求めていた女だと確信する。

さて、清吉は、どのようにして、彼女に あい対して行くのでしょうか。

皮膚や足へのフェティシズム、男の性的倒錯など、その後の谷崎作品に共通するモチーフが
この処女作において すでに見られます。

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若尾文子さん主演の映画をはじめ、何度も映画化、ドラマ化されていますね。

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ちなみに、今回の扉の写真を寄せてくれた、上野原市の柚子ジャムさんのコメントです。
「このごろ、サンセットの写真を撮るのが楽しみです。
今回は、さくら満開の後ろにサンセット。
私の街の 大きな池周りの桜。
届く頃には、青葉を出し始めているでしょう」

あえて、モノクロにしたのが麗しいですね。ありがとうございました。


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2018年4月 3日 (火)

4月8日放送 第四十九回は 楠山正雄 作『牛若と弁慶』

20180312172633_img_0788 (ラジオネーム ペポーンさん撮影)
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第四十九回放送は 4月8日。
今回 は、楠山正雄が書きました「牛若と弁慶」です。

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京都五条の橋の上、牛若丸と弁慶の出逢いのシーンは、あまりにも有名ですね。

著者の楠山 正雄(くすやま まさお)は、主に大正時代から昭和時代戦後初期にかけて活動した、演劇評論家、編集者であり、児童文学者です。
(1884年11月4日 - 1950年11月26日)

様々な海外文学の翻訳もおこなっていますが、自らも創作に携わりました。

これは、牛若丸、のちの源義経と 武蔵坊弁慶の 物語。

義経は、平家滅亡に身をささげ、壇ノ浦の戦いで宿敵・平家を壊滅させた立役者です。
当然、兄・頼朝から、長きにわたる功労に対し労いの言葉があると思っていたにもかかわらず、
義経の鎌倉入りを許しませんでした。
失意のどん底となった義経は、頼朝に許しを請う書状「腰越状(こしごえじょう)」を送りますが、
叶わず、義経は救いを、かつて若かりし時、一時身を寄せた奥州、藤原家に求めました。
しかし、当主・藤原秀衡の死後、頼朝の圧力に屈した息子・泰衡によって、自害を余儀なくされました。

今も、人気のヒーロー像である義経、実は死んでおらず、東北から北海道に渡り、さらに大陸へ渡って、
チンギスハンになった・・・という北行伝説が、今もなお、東北地方には根強く残されています。

ロマンを感じますけどねぇ...

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