« 2018年2月 | メイン | 2018年4月 »

2018年3月

2018年3月27日 (火)

4月1日放送 第四十八回は アンデルセン作『赤いくつ』

Img_20180313_171753 (ラジオネーム ペポーンさん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第四十八回放送は 4月1日。
今回 は、アンデルセンが書きました「赤いくつです。180pxhca_by_thora_hallager_1869 ハンス・クリスチャン・アンデルセンは、1805年に生まれ、 1875年に70才で亡くなった、
デンマークの代表的な童話作家、詩人で、子どものための童話を数々 著しました。

この「赤いくつ」も その一つです。
みなしごのカレンが、お金持ちの奥様に引き取られ、
美しいエナメル革の赤い靴を買ってもらうのですが・・・

51i2zsfmxwl_sl500_

一生踊り続ける赤いくつ。。。怖い 恐い。

Red2011shoe03バレエの演目としても人気がありますね。


キリスト教の宗教的な儀式が、話の中で登場します。その二つを説明しておきますね。

堅信礼】 (けんしんれい):キリスト教で、幼児洗礼などすでに洗礼を受けた者がキリスト教徒として強められ信仰告白を行う儀式。洗礼,聖餐とともに最も重要な信仰儀礼

 【聖餐式】(せいさんしき):キリスト信仰者が参加する、イエス・キリストの命によってもたれる聖なる会食の場です。聖餐式で食するパンはイエスの体であり、飲むぶどう酒はイエスの血における新しい契約である」、と聖餐式の設定辞は告げています。
「一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた。
「取って食べよ、これはわたしのからだである。」
また杯を取り、感謝して彼らに与えて言われた。
「みな、この杯から飲め。これは、罪のゆるしを得させるようにと、多くの人のために流すわたしの契約の血である。」
聖書(マタイによる福音書26章26〜28節)より

お聴きくださっての御感想 お待ちしています。
メールアドレス
sunset@fmfuji.jp
へ どうぞ。

さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。
あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

sunset@fmfuji.jp
へ 送ってくださいね〜〜♪


日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。

東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪

スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。

 ____________________

SUSUMUU.Tからの御感想です。
「感想を書くのに ためらいがありますが、どのように感じたか にはウソをつきたくないので書きます。
カレンは、いったいどんな悪さをしたというのだろう。
最初に聴いた時は納得できなくて、もう一度聞き直しましたけれど、ほとんど悪くありません。
子どもが正式な儀式の場所に ふさわしくない服装で言ったとすれば、
その場面になる前に 大人がキチンと教えてあげるべきです。
保護者となったおばあさんの「目がわるい」ことは
周囲の別の大人が把握していたのではないでしょうか。
もし、わからなかったとしても、
カレンが最初の過ちを犯した時点で気がつくはずです。
それを教えてくれる大人が居ない環境で育ってしまったカレン。
その結果、足を切り落とされる因果は到底受け入れられません。
過ちをみとめ、悔い改めることによって神様のもとにいざなわれる。というオチになって
子ども向けの童話に名を借りた、道徳教育、宗教活動なのかと感じます。

浄土真宗(そんな熱心な信者ではありませんが、そんな者でも"南無阿弥陀仏”と唱えれば救われるというのが魅力)の家に生まれ、たぶん、私自身も"南無阿弥陀仏”と唱えてもらい、旅立つことになると思う立場からすると、納得できない物語でした。




2018年3月20日 (火)

3月25日放送 第四十七回は 太宰治 作『恥』

Dsc_8078yuuhi(新潟のH.YAMADAさん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第四十七回放送は 3月25日。
今回 は、太宰 治が書きました「恥」です。


『婦人画報』1942年(昭和17年)の1月号に最初に発表され、
その年の6月、「女性」という単行本に収められています。

太宰治は、女性のモノローグで、一人称で語っていく、タイプの小説が
抜群に旨いですよね。

「女生徒」「雪の夜の話」をはじめ、

サンセット・シアターでも、「葉桜と魔笛」や、「貨幣」「待つ」など女性の一人称の ものがたりを朗読してきましたが、これも、その一つです。

 戸田という作家に、匿名で応援の手紙を出して、最終的に会いに行くという話で、
友人の菊子へ宛てた「主人公の私」の手紙という形をとっています。

主人公の女性が、手紙の中で小説家に呼びかける時の言葉「貴下」。

これは「あなた」にあたる、二人称の代名詞で、同等、または目下の相手に対する敬称。
男性が多く手紙などで用いる言葉ですね。
こんな言葉を使ってしまうあたり、この主人公の女性の性質、性格がわかろうというものです。

 太宰自身、こういう手紙をしょっちゅう、もらっていたんじゃないでしょうか。

ユーモアの中に、シニカルな皮肉も込めている作品で、大の太宰ファンを自認する、漫才師の又吉直樹さんも 強く推薦している小説です。41h9cmzbdcl 女流作家の角田光代さんも推していますね♪


お聴きくださっての御感想 お待ちしています。
メールアドレス
sunset@fmfuji.jp
へ どうぞ。

さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。
あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

sunset@fmfuji.jp
へ 送ってくださいね〜〜♪


日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。

東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪

スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。

________
SUSUMU・Tさんからの御感想:

聴いているほうが恥ずかしくなる感覚を覚えつつ苦笑しながら聴きました。
何故、恥ずかしいかというと。。
中学時代に天地真理ちゃんにファンレターを出したことがあって、
「いかにボクが真理ちゃんを好きか」を
色々書き綴ったことを思い出したからなのであります(*^_^*)

それとですね。
ウィスキーは「フォアローゼス」を呑んでいますが、
そもそもは吉田拓郎が「ペニーレインでバーボン」という歌を歌っていて、
20代後半、オレもバーボンを飲もうと思って飲み始めたわけで。
ちょうど、「恥」を聴いた日の夜の「吉田拓郎ラジオデナイト」で
「実はさ、ボクはバーボンが飲めないんだよ」
というトークがあって、
「貧乏でも みすぼらしくもない小説家」のエピソードと重なって、爆笑してしまいました。

2018年3月13日 (火)

3月18日放送 第四十六回は 芥川龍之介 作『運』

20121226152825 (匿名希望さん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第四十六回放送は 3月18日。
今回 は、芥川龍之介が書きました「運」です。

Akutagawaryunosuke
運がいいとか悪いとか 人は時々 口にするけど
そういうことって確かにあると あなたを見ててそう思う。。。

さだまさしさんの歌の詩ではありませんが、
「運」の善し悪しを嘆いたり喜んだりってこと、あなたもありませんか。

この小説「運」は、1917年(大正6年)1月に「文学世界」にて発表されました。
芥川の第1創作集『羅生門』に収録されています。

元々のお話、出典は『今昔物語』巻十六「貧女清水観音値盗人夫語第三十三」で、
原作の筋をほぼそのまま踏襲しています。

ある春の夕暮れ、京都の陶器師の仕事場にて交わされる 一人の青侍と、翁の会話。
翁が語っていくのは、清水の観音様に願掛けをした ある女性のもの語りでした。

物質的な幸福を真の幸福と考える若侍と、
精神の内部における幸福を大事にする陶器師の翁と、
この相対する二つの型の人間の会話を最後において、種類の異なった幸福感を示しているんですね。


お聴きくださっての御感想 お待ちしています。
メールアドレス
sunset@fmfuji.jp
へ どうぞ。

さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。
あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

sunset@fmfuji.jp
へ 送ってくださいね〜〜♪


日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。

東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪

スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。

2018年3月 6日 (火)

3月11日放送 第四十五回は 横光利一 作『春は馬車に乗って』

Photo_2 (新潟のH.YAMADAさん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第四十五回放送は の3月11日。
あの、東日本大震災から7年の日ですね。。。

今回 は、福島県出身の 横光利一が書きました「春は馬車に乗って」です。

51e15v1f0hl_sx349_bo1204203200_
 1898年(明治31年)3月、福島県に生まれた横光利一は、菊池寛に認められて、文壇デビュー。
川端康成らとともに「文芸時代」を創刊し、新感覚派文学の運動をおこしています。
「文学の神様」「小説の神様」などと称された時代もあります。

この作品は、作者本人の体験をもとに執筆された横光の代表的作品の一つです。

作中で「妻」として描かれているのは、小島キミがモデルだと言われています。
横光利一と1919年(大正8年)に知り合い、1923年(大正12年)の関東大震災後から
同居を始めたようです。
キミは1925年(大正14年)6月に結核を発病しました。
翌年1926年(大正15年)6月24日に逗子の湘南サナトリウムで23歳の生涯をとじたのです。
横光はキミの療養のため、菊池寛の紹介で葉山の森戸に家を借りていました。
兄の小島勗に反対され駆け落ち同然の同居であったため、二人は戸籍上婚姻していなかったのですが、
キミが亡くなった後、7月8日に入籍をしているんですね。。。


1926年(大正15年)、雑誌『女性』8月号に掲載され、
文庫版は新潮文庫、岩波文庫などから刊行されています。

病気で伏せって苦しんでいる妻と、妻を看護する夫とのやりとり。
愛の修羅場と、静寂。
舞台となっている、湘南の海岸の自然や動植物、夫の心理描写のなど

映像を観るかのような新感覚派の描写。
愛する亡き妻への鎮魂のメッセージ。
そして、スイートピー。

Img_0418

お聴きくださっての御感想 お待ちしています。
メールアドレス
sunset@fmfuji.jp
へ どうぞ。

さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。
あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

sunset@fmfuji.jp
へ 送ってくださいね〜〜♪


日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。

東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪

スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。