甲府駅から武田通りを北に歩くと、山梨大学がありますね。
山梨大学と言えば、ノーベル賞医学・生理学を受賞された
大村智博士ゆかりの大学です。
山梨大学には、大村先生の功績を知ることが出来る施設、
「大村智記念学術館」があります。
お話をしてくださったのは、
山梨大学の島田 眞路学長です。
大村先生は、昭和33年に山梨大学教育学部をご卒業されています。
学校の先生として勤務されていましたが、
山梨大学 工学部 発酵生産学科の助手となり、
ワインの研究をされていました。
山梨出身でもありますし、本当に山梨と縁がある先生ですね。
さて、「大村智記念学術館」ですが、
とても、不思議な八角形の造りです。
この外観は、現在の山梨大学のルーツの1つである、
甲府学問所「徽典館」の高楼、八角三層(八角形の建物で3階建て)を
モチーフにしています。
大学のルーツにも触れられる、ランドマークのような感じですね。
記念学術館の中では、大村先生の足跡を辿ることができます。
例えば、卒業論文。
手書きですが、文字の大きさも揃っていて、とても綺麗な字で
書かれいました。
一つ一つ、きちんとされている方なんだろうな、と
字を見ても人柄って、伺えますね。
学生時代のものには、勉強だけではなく、
スキーに関連したものもありました。
そして研究に関連したものも多数展示されていますが、
やはり目を引くのが、ノーベル賞に関連した展示かと思います。
授賞式の大きな写真や、メダルのレプリカ
(レプリカと言ってもすごく厚みがあり、ずっしりと重そう!)など
興味深いものがたくさんありました。
展示は、大村先生に関連するものだけではなく、
山梨大学が所蔵する水晶や、大学全体の貴重な学術資料なども
見ることができます。
入り口近くに展示されているのは、「大水晶」。
高さ1メートルはあるような立派なものでした。
また、奥にも「水晶庫」もあり、山梨大学で研究している
人工水晶の歴史や、人工水晶を見ることができました。
人工水晶は、山梨大学が初めに作ったのです。
「大村智記念学術館」は、研究資料などを展示するだけではなく、
クラシックコンサートなども行われています。
今年の夏にも、1周年記念のコンサートが開催されたそうですよ。
理系・文系と関係なく、総合的な知の体験が出来る場所なんだなと
思いました。
地域の方たちの協力もあり出来た、「大村智記念学術館」。
大村先生の功績を紹介するのはもちろんですが、
大学がずっと行ってきている研究の成果、そして地域の方たちの
知の体験の場として、親しまれているんだなと感じました。
また来週も、てくてくします。