8月のてくてくこうふは、
朝日通り周辺を歩きます。
甲府駅の北西側、南北に伸びる通りですね。
太宰治ゆかりの地でもある、朝日通り。
今回は、甲府市文化財主事の望月祐仁さんに
お話を伺います。
望月さんにも、久しぶりにお会いしましたが、
分かりやすく、興味深くお話をしてくださいますね!
さて、朝日通り。
ここは、太宰が暮らしていた場所なんですよね。
太宰にとって2番目の妻になる、石原美知子の家が
甲府だったのです。
2人の婚約は整い、石原家近くの下宿屋 寿館に宿を定め、
結婚式を挙げるまで石原家と親交に努めたということなのです。
その寿館、残念ながら今はありませんが、
記念碑が立っています。
私と、望月さんが写っている写真、ここがまさに
寿館があった場所なのです。
写真を拡大してみましょうー。
そして、この下には解説も書いてありますよ。
太宰は、新婚時代と戦時中にも甲府で暮らしていました。
それぞれ暮らした時期のことを著書にも記しています。
『新樹の言葉』では、甲府のことを、
「きれいに文化の、しみとおっているまちである」と
記載しています。
ちょうど、いまの甲府駅南口の県庁や県会議事堂などの
建物の前を通ると、太宰が見た街の景色と重なるところが
ありそうですね。
また、甲府大空襲の時の様子も『薄明』という作品で記しています。
太宰にとって、結婚や戦争体験といった、
人生において忘れられないような出来事を経験したのが甲府。
今月は、朝日通りを散歩しながら、太宰のこと、
そして、いまの朝日通り、その両方を堪能したいなと思います。
また来週も、てくてくします。