2019年11月 2日 (土)

11月2日は甲斐奈神社へ

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今月も江戸時代に甲府城下町だったエリアを歩いています。
先週にお伺いした、金手駅近くにある五味醤油さんの近くにある、
甲斐奈神社にお伺いしました。



お話を伺ったのは、禰宜の高原さんです。

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甲斐奈神社は、平安時代の延喜式にも、
甲斐国鎮守の神として崇拝されていました。
当時は、愛宕山の山頂にありましたが、いまから500年前
ちょうどこうふ開府と同じ時期に、今の場所に移りました。
(ちなみに、いまは、愛宕山の山頂には、本宮が祀られています。)

言い伝えによると、武田信虎が築城の際に、
愛宕山を軍事的な拠点にしようとしたところ、
近くに、甲斐奈神社があり畏れ多いということで、
神社が、いまの場所にお引越しを命じられたそうです。

その時に、大きな欅の木のところまで行きなさい、と
欅が引っ越しの目印になったそうです。
こちらが、その時に目印になったという欅。
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いまは、こちらではなく2代目の欅の木が、
御神木となっています。
でも、500年前の木も、今日まで伝わっているのがすごい。

さて、「甲斐奈」という名前、ちょっと不思議じゃありませんか?
特に「奈」という言葉。
これは、「かいのじんじゃ」が転じたという説。
それと、昔の日本語では、「奈」という言葉は
とても大切で宗教的な場所という意味から付いた、と言う説。

2つありますが、どちらにしても、昔からこの場所で
愛されているということが分かりますね。

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甲斐奈神社は、甲府城の三の堀に当たる場所にあり、
江戸時代もこの場所を守る役割を果たし、
時代が変わっても、その役割は変わらず、多くの方に愛されています。

そして、甲斐奈神社で祀っているのは、
富士山のコノハナサクヤヒメと、白山のククリヒメの
2柱の女性のご神体を祀っていることからも、
安産祈願に来られる方も多いそうですよ。

境内には、「子育ち石」という、お子さんが育つ力を
授けてもらえる石があります。
ちょうど、夫婦のイチョウの木の間にある石です。
ここに、子どもを立たせてあげます。

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「子育て」ではなく、「子育ち」というのが、面白いですね。

その他にも、境内に様々な神様が祀られています。
境内を歩いているだけでも、たくさんの神様と
お会いすることが出来る、神社でしたよ。

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また来週も、てくてくします。