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2018年10月

2018年10月30日 (火)

11月4日放送 第七十九回は 新美南吉 作『巨男の話』

Moko2 (ポンコ2さん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

今回 朗読するのは、新美南吉が書きました『巨男(おおおとこ)の話』です。

新美南吉(にいみなんきち)は、愛知県知多郡半田町(現在の半田市)出身で、1
913年(大正2)7月30日に生まれ、1943年(昭和18)3月22日に29歳の若さで亡くなった
童話作家です。Nankichi 東京外国語学校英語部文科を卒業しています。
本名:新美正八(にいみしょうはち)
代表作:「ごんぎつね」「手袋を買いに」「おじいさんのランプ」「牛をつないだ椿の木」
「花のき村と盗人たち」「久助君の話」「でんでんむしのかなしみ」などがあります。

 幼くして母を失い、養子に出されるなど寂しい幼少期を送った新美南吉は、
中学生時代から創作を始め、弱冠18歳で「ごんぎつね」を世に出しました。
病に苦しみ、作家としての成功を前に29歳の若さで世を去りましたが、その短い生涯を通して、
数多くの童話、小説、詩、童謡、戯曲などを創作しています。
 物語性豊かでユーモアとペーソスに満ちたそれらの作品は、
地元の知多半島の風土を背景に、哀しみの中にも心の通い合いや美しい生き方といった
普遍的なテーマが描かれ、死後70年以上が経つ現在もますます多くの人に親しまれています。

 彼が遺した作品は、童話、小説、童謡、詩、戯曲、俳句、短歌など多岐にわたり、
その数は1500を超えます。
 なかでも、小学校の国語科教科書に半世紀以上も載り続けている「ごんぎつね」は、
世代を超えた国民的文学として親しまれていますね。

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今回朗読する「巨男の話」は、昭和4年の作品。新美南吉が16歳の時に書いた物語なんですね。
王女さま、魔女、白鳥、お城...と、まるでグリム童話のようなモチーフですが、
巨男は、大きな身体に繊細で優しい心を持った存在として描かれていて、とてもせつない話です。

新美南吉の人を思いやる気持ちが、じんわり伝わってくる物語。
今回は、まったくのノーカットでお届けします。
どうぞ、お母さまは、お子さんと共に聴いてみてくださいね。

お聴きくださっての あなたの御感想 お待ちしています。
メールアドレス
sunset@fmfuji.jp
へ どうぞ。

さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。
あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

sunset@fmfuji.jp
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日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。

東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪

スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。
_____________
【 追記 】
御感想をいただきましたので、ご紹介します。

ラジオネーム 栗かのこさんから:
sunset theater、毎週楽しみにしています。

「巨男の話」初めて聞くお話でした。
新美南吉さんのお話は「ごんぎつね」と「手袋を買いに」しか知りませんでした。

夕飯の支度をしながら、ポロポロと涙が、こぼれてきました。
白鳥になった王女様を想う気持ちと巨男を想う気持ちに胸が苦しいです。
こんな、優しくて切ないお話があったのですね。

 新美南吉さんの他の作品も、ぜひもこさんに読んでほしいです!
また素敵なお話を楽しみにしています。

 
甲府市 いっぺいさんから:
サンセット・シアター 泣きました。
ラジオで泣いたのは初めてです。
わたしも大男のように 大切な人を想い
優しく大きく生きていきたいと思いました。
ありがとうございますっ♪ (T_T)

2018年10月28日 (日)

10月28日放送 第七十八回は 富山県の民話『元取山の童子』『弘法の目薬』

3(富士川十兵衛さん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第七十八回放送は  富山県高岡市福岡地区に伝わる民話『元取山の童子』『弘法の目薬です。
さる10月8日に富山県高岡市でおこなった「もの語り」公演で、小川が語った地元の昔話で、
ぜひ、他の県の方々にも聴いてほしいと富山の皆さんがおっしゃってくださったので、
了解をいただいて、今回 読ませていただきます。

福岡(ふくおか)は、2005年11月1日に市町村合併により高岡市となりましたが、
富山県西部の石川県との県境に位置し、西礪波郡の全域を占めていた町でした。

毎年、9月23日、24日の両日は、江戸時代から300年以上続く「つくりもんまつり」が有名です。
野菜果物等を用いて人形などを作って市街地各所に飾り、五穀豊穣を祈願する祭りです。
素朴で趣向を凝らした「つくりもん」は、ユーモラスで可愛らしく、かつて小川も取材でお邪魔しては、感嘆したものでした♪National_museum_of_ethnology_osaka_


今回 お届けする二編、まず「元取山の童子」
元取山は、「富山の百山」の1つに選ばれている 標高195.6mの低い山で、
福岡町の西の方に位置しています。
この山が、どうして元取山(もとどりやま)と呼ばれるようになったか。
ほのぼのとした昔話かと思いきや・・・背筋がゾクゾク〜っっっっsign01

二つ目の「弘法の目薬」
こちらは、今もユズが特産の 福岡町の栃丘という山里に伝わる、今から千年ぐらいも前のお話です。
真言宗の開祖である空海、またの名を弘法大師が登場します。
さて、弘法大師と この栃丘とは、どういう繋がりがあるのでしょう...。

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2018年10月16日 (火)

10月21日放送 第七十七回は 宮沢賢治 作『セロ弾きのゴーシュ』

5 (富士川十兵衛さん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第七十七回放送は 宮沢賢治 作『セロ弾きのゴーシュ』です。

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宮沢賢治は、1896年(明治29年)に生まれ、1933年(昭和8年)に亡くなった詩人であり、童話作家です。
賢治は、仏教信仰と、農民生活に根ざした創作を行っていきました。

「セロ弾きのゴーシュ」は、賢治が亡くなった翌年の1934年に発表された作品です。

町の音楽会で演奏するため練習をするゴーシュは、音楽団の楽長に下手だと叱られてしまいます。
この、ゴーシュという名前は、フランス語で「不器用な」という意味に由来するという説もあります。

さて、家に帰って、深夜、一所懸命に練習に励むゴーシュのもとに、毎夜、毎夜、動物たちがやってきます。

猫、かっこう、タヌキの子、野ねずみの親子…夜ごと、ゴーシュの家にやってくる動物たちとの交流を通して、最初は、動物をいじめていたのが、次第に謙虚さと慈悲の心がめばえ、ゴーシュは、セロを演奏する音楽的な腕だけではなく、真に音楽を理解できる青年へと、人間として成長していく様子が感じられて、微笑ましいと同時に頼もしくも思えてしまいますね。

実は、宮沢賢治は、実際に農民楽団をつくって、自分の書いた詩に曲をつけて演奏をすることを目指していました。

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1926年に賢治は自分でチェロを買って、練習もしていたようです。
けれども、お世辞にも上手と言える腕前ではなかったとか。

ゴーシュは、賢治そのものだったのかもしれませんね。

この宮沢賢治が使用したチェロは、岩手県花巻市にある宮沢賢治記念館で大切に保管され、機会があれば演奏してもらえるようにと修復されて、1996年、宮沢賢治生誕100年の際には、花巻市は世界的チェロ奏者ヨー・ヨー・マを招いて、演奏会を開催、また、
2016年の賢治生誕120周年の記念イベントでは、チェリストの藤原真理(まり)が演奏しています。

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【 追記 】
御感想をいただきました。

埼玉県の ポンコ2さんから:
「セロ弾きのゴーシュ」、録音して3回 聴かせていただきました。
初めて知る話ではなかったのに、今回、かっこうが気になって仕方なかったからです。
私は最近、自分が かっこうのような立場になったことがありました。
相手は私のために、良かれと思ってしてくれているのに、歯車が噛み合わなくて噛み合わなくて...
だから、最後の一文が、まるで私に語られているようで沁みました。

2018年10月 9日 (火)

10月14日放送 第七十六回は 芥川龍之介 作『藪の中』

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(いるマダムさん撮影)
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第七十六回放送は 芥川龍之介 作『藪の中』です。

芥川 龍之介(1892年(明治25年)3月1日 - 1927年(昭和2年)7月24日)の
作品の多くは短編小説です。
「芋粥」「地獄変」など、『今昔物語集』『宇治拾遺物語』といった古典から題材をとったものが
多いのですが、今回の「藪の中」も、まさに、今昔物語集を下敷きにした、いわゆる「王朝物」の
最後の作品です。

この短編小説は、1922年(大正11年)、「新潮」の1月号に掲載されました。
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藪の中で1人の男の死体が発見されます。
それをめぐる4人の目撃者の証言と3人の当事者の告白によって構成されています。
果たして、誰が言っていることが真実なのか。また、どれも虚偽なのか。。
それぞれが矛盾し、錯綜しているので、真相をとらえることが とても難しいのです。

「真相は 藪の中」という言葉は、まさに、この小説から生まれました。

この小説を題材に、数々の論文が書かれていることも 名作と言われる所以ですが、
いまだ、真相は解明されていません。

さて、真犯人はだれ?
あなたの推理をお聞かせください。

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2018年10月 2日 (火)

10月7日放送 第七十五回は 江戸川乱歩 作『覆面の舞踏者』

20180525  (TAKEGONさん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第七十五回放送は 江戸川乱歩 作『覆面の舞踏者』です。

前回の乱歩作品「疑惑」が、そうとうドキドキとして面白かったと感想があったものですから、
間を空けぬうちに、ドキドキ作品の登場です♪

江戸川乱歩(えどがわらんぽ)1894-1965
本名、平井太郎(ひらいたろう)。大正12年、「二銭銅貨」でデビューしました。
明智小五郎や小林少年が登場する、怪人二十面相や少年探偵団が有名ですが、
じわじわと怖さが来る、推理恐怖小説とも呼ぶべき世界こそ、乱歩の本領発揮かと。

この作品は、1926(大正15)年1~2月に新潮社の「婦人の国」の掲載され、
1926(大正15)年9月に発行された春陽堂「創作探偵小説集第四卷」に収録されています。

秘密結社のようなクラブ「二十日会」に新入会員として入会した主人公。
毎月1回、不可思議にしてエキサイティング、エロティックな会が催されるのですが、
入って5ヶ月目の会というのが・・・41815 お聴きくださっての あなたの御感想 お待ちしています。
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【 追記 】
御感想をいただきましたので、掲載いたします。

ラジオネーム:甲府市の四弦蟲(よんげんむし)さんから

こんにちは、もこサン。「覆面の舞踏者」聴きました。
一言だけ感想を…
興奮しました(笑)!

トラックで待機中にウトウトしながら聴いていたんですが…
だんだん興味もち、目を閉じながらその状況を想像して…
興奮しました(笑)!
数字の「1」と「7」分かりづらい書き方する人いますよね〜…

ラジオネーム:江戸川のオルカさんから

ラジコで聞いています。江戸川乱歩のお話、ワクワクしながら拝聴いたしました。
まず、お金持ちが集まる秘密結社というのが、すでに、怪しげな響きがありますね。
仮面を被った異性とダンスを踊り、お酒を飲むという趣向は、
男性なら誰でも憧れてしまう設定ですが、
もし自分がそういう場面に遭遇したら、きっと尻込みしてしまいそうです。
次回も楽しみにしております。