2017年9月 7日 (木)

9月10日放送 第十九回は有島武郎 作『一房の葡萄』

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(撮影:Tkegon)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第十九回放送は 9月10日。今回 は、有島武郎が書きました『一房の葡萄』(ひとふさのぶどう)です。

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有島武郎は、1878年(明治11年)に生まれ、大正12年、45歳で自死で亡くなった作家です。

学習院中等科卒業後、農学者を志して札幌農学校に進学、明治36年に渡米し、ハバフォード大学大学院で学び、その後、ハーバード大学で歴史・経済学を1年ほど学び、帰国後、志賀直哉や武者小路実篤らとともに同人「白樺」に参加しました。

代表作に『カインの末裔』『或る女』や、評論『惜みなく愛は奪ふ』などがありますが、
今日の作品、「一房の葡萄」は、雑誌『赤い鳥』1920年(大正9年)に掲載された有島が書いた最初の創作童話で、横浜英和学校(現横浜英和学院)での自身の体験に基づいています。

1923年、軽井沢の別荘(浄月荘)で婦人公論の編集者だった波多野秋子(はたの あきこ)と心中して亡くなった有島ですが、その前年、1922年に編まれた唯一の創作童話集のタイトルが「一房の葡萄」。で、文壇作家が書いた童話としてだけでなく、子どもの内面にせまった作品として注目されました。

この童話集、全4篇中、この「一房の葡萄」をはじめ、3篇が有島自身の幼い頃の体験に基づくお話です。
自ら装幀、挿画を手がけ、自分の3人の子供達に捧げる言葉が添えられています。

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ぎゅうっと胸を締め付けレられるような 少年期の心の痛み。

一房の葡萄に込められた 思い。

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あなたが彼なら、彼の友達なら、彼の担任の先生なら...いったい どうするでしょう?
それぞれの立場におきかえて 聴いてみてくださいね。


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2017年8月31日 (木)

9月3日放送 第十八回は山本周五郎 作「とうちゃん」

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第十八回放送は 9月 3日。今回 は、
山本周五郎が書きました、「とうちゃんです。

山本周五郎は、サンセットシアター二度目の登場ですね。
山梨県は大月市出身の周五郎、今年が没後五十周年となりましたが、

「樅の木は残った」や「赤髭 診療譚」など数々のベストセラーを持つ、日本を代表する作家の1人です。

今回は、昭和の30年代頃の貧しい市井の人々を描いた小説です。
『季節のない街』という短編小説集に収められていますが、元々は、
1962年(昭和37年)の4月1日から10月1日まで朝日新聞に連載され、
単行本は同じ年に文藝春秋新社から、文庫本は1970年に新潮社から刊行され、
ロングセラーとなっている短編集です。51qsy8gygpl_sx342_bo1204203200_ この『季節のない街』は、
1970年に公開された黒澤 明監督の映画『どですかでん』の原作ともなってますね。

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私は、先日、甲府の山梨県立近代文学館へ「山本周五郎 歿後50年 特別展」を訪れた際、
近代文学館のショップで 6冊の山本周五郎の短編集を買い求めたのですが、
その中の一冊で、とても心打たれてしまいました。

それは、「風の吹溜まりに 塵芥(ちり あくた)が集まるようにできた貧民街」を舞台に、
様々な人間が七転八倒しながらも、ぎりぎりの生活を乗り越えようとする、オムニバスストーリー。

この「街」に暮らす人々は、貧乏だけれど、哀しいほどに 滑稽で せつない日々の暮らしの中から
やがて、人間の本質的な部分、大切なものが見えてくる、そんな話ばかりです。

その中の一編である『とうちゃん』。
5人の子どもの父親で、もうすぐ6人目の子どもも産まれてくる 主人公の良さん。
彼の生き方に、
あなたは、どんなことを感じるでしょうか。


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【 頂戴した御感想 】

オガッチさん:
お恥ずかしながら、山本周五郎 作品は このサンセット・シアターで初めて触れさせていただきました。
「とうちゃん」は、とても人間味あふれる物語ですね。
人間の幸せは富やお金じゃない、ということを感じさせてくれます。
周五郎の言葉に、
「この世で生きていくということは、損得勘定じゃぁない。短い一生なんだ。
自分の生きたいように生きるほうがいい」とありますが、まさにその通りだと思います。

タケゴンさん:
タイムフリーで聴きました。
「とうちゃん」は いい人なんだけれど、かあちゃんがダメダメで感想に困ります。
が、ボクが生まれる少し前の時代、昭和の前半は 今のモラルとは違ったモラルがあったのだと思います。
ここでのエピソードは とてもダイナミックですが、
ボクの両親は比較的 普通な人たちで、ボクはもっと普通な人に育ちました。
複雑な家庭環境の中で育った両親なので、子どもは普通に育てたかったのかもしれません。
放送を聴いて、父ちゃんと母ちゃんの子どもで良かったと しみじみしています。 




2017年8月24日 (木)

8月27日放送 第十七回は夏目漱石 作「夢十夜」から第六夜と第七夜

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第十七回放送は8月27日。今回 は、
夏目漱石が書きました、「夢十夜」から、第六夜と第七夜 です。

『夢十夜』は 10の夢語りを並べたもので、明治41年、『朝日新聞』に10回にわたって連載されました。

新聞連載の1回分ですから、第一夜から、第十夜まで、短い夢物語ばかり。
「こんな夢を見た」という、有名な書き出しで始まるのは、
実は、第一夜、二夜,三夜,五夜だけで、あとの6つの話は、普通の 書き出しです。

以前に、第一夜と第三夜をお届けしましたが、
今日は、第六夜と、第七夜を朗読します。

第六夜に登場するのは、運慶
平安時代末期から鎌倉時代初期に活動した希代の天才仏師ですね。
運慶の彫った仏像は、男性的な力強い表情と体つきが特徴的で、まるで生きているかのよう。

実は、この秋、東京で運慶の作品が鑑賞できるんですよ。

9月26日から11月26日まで、東京上野の「東京国立博物館」において、
史上最大の運慶展が開催されます。あなたも夏目漱石気分で、運慶の彫りっぷりを眺めに出かけてみてはいかがでしょう。


YouTube: 特別展「運慶」紹介映像


そして、大きな客船に乗っての第七夜
黒い煙と、黒い波。真っ暗な海、そこは、後悔と恐怖を感じ続ける世界。
ここでの描写は、明治33年、漱石がドイツ汽船プロイセン号で英国留学に向かった時の体験が基礎にあるとされています。あるいは、パリで他の留学生と別れ、ひとりぼっちで夜のイギリス海峡を渡った時の心中が反映しているとも。


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2017年8月19日 (土)

8月20日放送 第十六回は芥川龍之介 作「蜜柑」

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第十六回放送は8月20日。今回 取り上げるのは、
大正期に活躍した作家・芥川龍之介が書きました、「蜜柑です。

芥川作品は、二度目の登場ですね。

芥川竜之介の短編小説で、初めて掲載されたのは、1919(大正8)年「新潮」の誌上で、全2章構成の「私の出遇つた事」の「一」として発表されました。
小学校の国語教材としても使われていますね。 

芥川の私小説のように書かれていますが、実際、本人の体験を書いたもので、このエピソードは1916年(24歳)当時のものだとか。

 大学卒業後、芥川は横須賀に勤めつつ、鎌倉に下宿していました。その通勤に横須賀線を利用していたんですね。

短い時間の中で 次々と描写される プラットフォームと車内の様子、目の前の少女、夕刊の記事、そして汽車は、トンネルの中へ。。。

さぁ、小説の中で、どんな 鮮やかな蜜柑の色が浮かびあがるのでしょう。
サンセット・シアターでお楽しみくださいね〜
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【 追記 】

御感想です。

私の中で、山と海が見える オレンジ色に染まった風景を想像しながら聴いていました。
13,4歳の女の子といえば、まだ中学生。
現在の何でも揃っている日本では考えられない当時(大正時代)のなかでも、家が貧しかったのでしょうね。
勉強も遊びもしたい年頃なのに、家族のために奉公に行くのでしょうから。
姉妹の仲が良く、面倒見の良いお姉さん。
決して裕福ではない環境の中でも、弟達に愛情と思いやりをみせた場面に、涙腺ウルウルです。
とても温かな ぬくもりを感じました。
作者の芥川さん、他人を見た目で判断した自身を恥じながら、忘れてはいけない大切な心に
胸が熱くなる思いだったのではないかと思いました。
これからも、もこさんの朗読、楽しみにしています。
千葉県船橋市 あっこちゃん

イライラしていた気分が癒された、とってもよい話でした。
サッキー

2017年8月12日 (土)

8月13日放送 第十五回は 田中貢太郎 作『雀が森の怪異』

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第十五回放送は8月13日。今回 取り上げるのは、
田中貢太郎が書きました、「雀が森の怪異です。

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田中貢太郎は、1880年(明治13年)生まれ、1941年(昭和16年)没の高知市出身の作家で、漢学塾に学び、代用教員、高知実業新聞社の記者を経たのち上京。大町桂月、田山花袋、田岡嶺雲に師事しました。
明治四十二年、嶺雲の『明治叛臣伝』の執筆に協力したのを機会に、やがて『中央公論』の「説苑(ぜいえん)」欄に情話物、怪談話などを掲載するようになります。作品は紀行文・随想、情話物、怪談・奇談などからなり、代表作には『田中貢太郎見聞録』『旋風時代』『日本怪談全集』『支那怪談全集』などがあげられます。
とりわけ怪談物は蒐集と再著作に努め、総数は約五百編に及んでいます。

今回の作品は、岐阜出身の青年が宮城県仙台の「雀が森」で遭遇した不思議な話。
1934年(昭和9年)に改造社から出版された、「日本怪談全集 第一巻」に収められています。

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お盆にお届けする、ちょっと怖い話。
どうぞじっくりと お楽しみくださいね。

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2017年8月 6日 (日)

8月6日放送 第十四回は太宰 治 作『貨幣』

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第十四回放送は8月 6日。今回 取り上げるのは、
太宰 治が書きました、「貨幣です。

太宰 だざいおさむ。本名、津島 修治(つしま しゅうじ)。Dazai

この番組で彼の作品を取り上げるのも3回目ですね。

今回 朗読する小説「貨幣」は、「婦人朝日」の1946年(昭和21年)2月号に掲載されたものです。

" 異国語においては、名詞にそれぞれ男女の性別あり。
 然して、貨幣を女性名詞とす。"

こんな書き出しで始まる作品で、当時 使用されていた貨幣、100円紙幣を擬人化し、
女性の一人称で モノローグで語られていくのは、まさにドラマ人間模様。

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太宰の優しいまなざしによって描かれる 底辺の人間たち。
太宰自身、東京大空襲と甲府空襲、空襲によって二度も自宅を焼失するという経験の持ち主ですが、
戦時下、極限状態での 一人の女性の行動を描写する 貨幣の語り口に、
なんだか 心が温かくなる作品です。

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2017年7月26日 (水)

7月30日放送 第十三回は 高橋克彦作『寝るなの座敷』

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第十三回放送は7月30日。今回 取り上げるのは、
高橋克彦さんが書きました、「寝るなの座敷です。

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高橋克彦さん
1947年、岩手県生まれ。早稲田大学商学部卒。
浮世絵研究家として美術館に勤務した後、執筆活動に入られました。
江戸時代に対する深い知識を生かした時代物の推理小説の他、怪奇小説、SF、ミステリーなどを幅広く手がけ、1983年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞を受賞。
その後、1986年『総門谷』で吉川英治文学新人賞、1987年『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、
1992年『緋い記憶』で直木賞を受賞。
著書に『広重殺人事件』『竜の柩』NHK大河ドラマの原作となった『炎立つ』など多数。
浮世絵研究家として、『浮世絵鑑賞事典』を著していらっしゃいます。

今回、朗読させていただく作品「寝るなの座敷」は、1988年7月に実業之日本社から発行された「星の塔」収められているもので、
その後、

新芸術社 刊「恐怖小説コレクション 3 夢」
文芸春秋刊、文春文庫「星の塔」
中央公論新社 刊『高橋克彦特選短篇集』などに収められている短編です。

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数年前、私が「東北出身の作家たち」 というテーマで語りの公演をおこなうことになったとき、
高橋克彦さんの 上記の3冊の講談社刊 自選短編集を読んだ中から ぜひこれを語ってみたい!と、惚れ込んだ作品です。

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遠野物語をおばあさんが語るというシーンがあって、花巻・遠野のあたりの言葉を取材しに、
遠野まで旅したものでした。

遠野の方言は、柔らかで優しい中に味があって。
始まりの言葉「むかぁし、あったずもな」と、終わりの言葉「どんどはれ」が温かいです

私の東北弁は、宮城県の訛りが根本にあるので、細かいニュアンスがかなり違うかと思います。
おおめに見てくださいね。

公演の時は、音楽ゲストに JAZZピアニスト 立石一海さんをお迎えし、
それぞれの話に合わせ、全くオリジナルの曲を作曲、生演奏していただきました。

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その時の音源を、今回は使わせていただきましたので、
いつものサンセットシアターとは いささか趣の違う世界になっているかもしれません。

東京から遠野へ取材旅行でやってきたイラストレーターの男
「昔話村」で出逢った不思議な少女、日向子(ひなこ)
「市立博物館」で知り合った知的な美人の倭夏子(わかこ)

三人が織りなしていく、不思議で ちょっぴり怖い物語。


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【 追記 】
今回は たくさんの御感想を頂戴しました。
その一部を掲載させてもらいますね。

チャッピー
もこさん 今回も女優でしたね~

あまりにリアルで、終盤、ゾゾッとし通しでした。
まさにこの暑い夏にぴったりの作品でした~♪

 でも、こわいんだけど どこか ほんわか温かい感じがして…

時折ちりばめられる方言のせいかもしれませんし、
作家である高橋さんのお人柄がうつしだされているのかもしれませんね。

高橋さんの作品にふれたのは今回が初めてでしたが、
とても魅力的だったので、他の作品を読ませていただこうと思います。

魅力的と言えば、立石さんのピアノも…ピアノによって不気味さが倍増してました!

 いろいろな文学作品を身近にしてくれるこの番組。
これからも楽しみにしています♪

タケゴン
寝るなの座敷に泊まったら…わたしなら眠れません。
物語の中で、民話には「女の恐い話が多い」とあって、
言われてみればそうだなと思いながら聞いていました。
このお話も、そういう流れになっていくのかとハラハラしましたが、
最後は、ホッとしました。
もこさんの「婆さん声」や、ピアノの伴奏の効果も手伝って、
それぞれの場面が見えるようでした。ほんわかとした聞了感です。

もとや
ちょっぴり怖い場面、あの座敷に泊まっている場面、
「座敷さまは合格点をくれるかなぁ」のお気楽なセリフからのジェットコースターのような急展開。
電球が消え、布団が持ち上がり、女が泣きながら壁を叩いているところとか…。
ピアノの演出もあるのか、ちょっぴりどころか、しっかり怖かったです。

しかし、もこさんの語り、すごいですね。「生唾を呑み込んだ」っていうセリフのところ、ゴクリという音が聞こえてきたようでした。
また、長い小説を番組に収まるようにアレンジしたとのこと、聴いてて全く
違和感を持たなかったのですが、そうですか。結末が微妙にアレンジされているんですね。原作を読みたくなってしまいました。

オルカ
会社の帰り道に、radikoのタイムフリーで聴きました。
夜道を歩きながら聴くのは、怖すぎました。
もこさんの日向子の声が少女そのもので、背筋がゾクゾクいたしました。
ラジオで日本文学を聴くという機会をつくっていただき、感謝です。
長く続く番組となりますように。

ともこもこもこ
遠野という町に興味を持ちました。
遠野の方言に温かみがあり、こわい話でも、どこか懐かしい気持ちになりました。
偶然出会った男と倭夏子が、迷子の日向子を心配し、一晩世話をする。
倭夏子から恐ろしい「寝るなの座敷」を聞いた男が、強がって大丈夫だと泊まる。私だったら怖くて逃げ出すだろうなぁ。

寝るなの座敷の夜は、ぞくっ、ハラハラしましたが、最後はホッと心が温かくなりました。

日向子は、男と倭夏子に幸せになってほしいのだろうなと。
座敷わらしが繋いだ出逢いが実っての幸せを願いました。

作者の高橋克彦さんは、北斎や写楽などの時代物小説を書かれているのですね。
この作品で、著者や 舞台の遠野に思いを馳せ、楽しむことが出来ました。
次回も楽しみにしています。


角ヨシ
いつも楽しく聴いています。今回は怖かったです。
今晩、思い出して寝られないんじゃないかと思うほど、怖かったです。

ピアノの効果音もあって、びくっと飛び上がりそうになった場面もありました。
立石さんのピアノが、物語にとても合っていました。

私、遠野出身の友達がいますが、彼女から時々でる方言に、遠野の言葉っていいなあと思っていました。もこさんの方言も、とても心地よくて、あったかい感じがしました。

最後、偶然泊まった宿で伴侶が決まってしまいそうな強引な終わり方でしたが、
原作の最後は違うとのこと、どんなふうに違うのでしょう。

サンセットシアターは、読んでいなかった本に興味を持たせてもらえます。
これからも色々紹介してくださいね。

ザッキー
登場人物が多いですが、もこさんの声の使い分け、さすがですね。
頭の中で、映像が浮かびあがります。

劇中劇の「サムトの婆」の老婆から、日向子の声まで、それぞれ別人物の、その年齢の声優が話しているようでした。

座敷童子が現実となった話なんですね。

主人公のイラストレーターの、座敷童子への怖いもの見たさと、倭夏子への ほのかな恋の期待がミックスされ、怖い物語が「どんどはれ」で締まるのがよかったです。

東北出身でないザッキーは、「座敷童子」は言葉として聞いたことはあったのですが、詳細は知りませんでした。
この機会に調べてみました。
「座敷童子」は、東北の歴史を読み解く大事なキーワードだったのですね。

さら
岩手県、遠野物語、座敷童子・・・
それだけで、もう、どきどきわくわくする内容でした。

 遠野物語には憧れがあります。
何度か読もうとしたのですが、なかなか読み進めることが出来ず、
その味わいを知るには至っていません。

しかし、今回のお話で、間接的にですが、
遠野物語の世界を堪能できました。

おばあさんの方言の部分、しっかり聞かせていただけたので、
なおさら愉しませていただけました。

2017年7月18日 (火)

7月23日放送 第十二回は 菊池寛 作『恩讐の彼方に』

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菊池寛が書きました、「恩讐の彼方にです。

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菊池 寛(きくち かん・本名きくち ひろし)は、1888年(明治21年)に香川県 高松市に生まれ、-1948年(昭和23年)亡くなりました。
小説家・劇作家・ジャーナリストであると共に、文藝春秋社を創設した実業家でもあります。
また、芥川賞・直木賞も、彼が創設した賞です。

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今回 朗読する「恩讐の彼方に」は、大正8年(1919年)1月に発表された小説です。

この作品は、実話に基づいているんですね。
江戸時代後期、豊前国(現在の大分県)の山国川沿いの耶馬渓にあった交通の難所に、青の洞門を開削した実在の僧である禅海の史実から書かれたものです。
ただし、禅海は、小説の主人公である市九郎(了海)のように、独力で掘り続けたわけではなく、托鉢勧進によって掘削の資金を集め、石工たちを雇って掘ったのだとか。
敵討ちの部分も、菊池寛による創作です。

実にドラマチックな長編で、今回、番組の時間に合わせて かなりのカットをおこないました。
よかったら。原作を青空文庫等で読んでみてくださいね〜


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2017年7月13日 (木)

7月16日放送 第十一回は 宮沢賢治 作『よだかの星』

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第十一回放送は7月16日。今回 取り上げるのは、
宮沢賢治が書きました、「夜だかの星です。

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宮沢 賢治(みやざわ けんじ)は、1896年、岩手県稗貫郡里川口村(現在の花巻市)に生まれ、
1933年に急性肺炎のため 37歳で亡くなった、詩人であり童話作家です。

仏教を信仰し、農民生活に根ざした創作を行いました。
賢治の生前は、そのの作品はほとんど知られることはありませんでしたが、亡くなってから、広く名を知られ、国民的作家となっていきます。

盛岡高等農林学校(現・岩手大学農学部)時代の1917年(大正6年)学友の保阪嘉内らと同人誌『アザリア』創刊、そこで短歌などを発表しましたが、
生前に彼の作品として発刊されたのは、1924年(大正13年)に自費出版の詩集『心象スケッチ 春と修羅』と、
童話集『注文の多い料理店』だけでした。

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今回 朗読する「よだかの星」は、 1921年頃に書かれ、賢治が亡くなった翌年(1934年)に発表された作品です。
国語の教科書にも採用された 有名な物語ですが、単に、弱い者いじめや 外見の美醜によって人を判断することの愚かさを訴えるだけでなく、賢治の仏教思想が垣間見え、「自己の存在への罪悪感」「自己犠牲」「転生」などもあって、大人の鑑賞に相応しい作品かもしれません。


ところで。宮沢賢治が書いた冒頭に

「よだかは、実にみにくい鳥です。
顔は、ところどころ、味噌みそをつけたようにまだらで、
くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。」

とあるので、で。「よだか」って、どんな鳥なんだろう?と、調べてみました。

ヨタカ:鳥綱ヨタカ目ヨタカ科ヨタカ属に分類される鳥類。
全長29センチメートル。全身の羽衣は暗褐色や褐色で、黒褐色や褐色、赤褐色、薄灰色などの複雑な斑紋が入る。この体色は樹上や落ち葉の上では保護色になると考えられている。翼は大型で先端は尖る。

頭部は大型で扁平。虹彩は暗褐色。口は大型だが、嘴は小型で幅広い。

1771 ごま塩状の羽は、樹木や落ち葉への擬態のためなんでしょうね。
(写真:ケンさんの探鳥記 より)

133e1460792892345 この変顔な子は、日本にはおらず、中南米に生息する「タチヨタカ」。
ひょうきんで、可愛いですよね。
(写真:labaq.com より)


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【 追記 】
頂戴したご感想の一部を掲載させていただきます。

なまけ☆たろう さんから:
今日のサンセットシアター宮沢賢治『よだかの星』
私にとって初めての作品でした。
宮沢賢治は『注文の多い料理店』くらいしか読んだことがなかったので楽しみにしていました!
しかし...なぜ 外見だけが理由で こんなにもとことん嫌われなくちゃいけねいのか?
疑問だらけで ずっと聴いていました。
優しい気持ちでしたことも裏目にとられ、聴いている途中から、人間社会、身近な人間関係に置き換えて聴いてしまっていました。
『孤高』に生きた よだか。
話の中で、鳥同士の会話なのに「人格」という言葉があり、その表現に違和感がありました。
よだかを通じて、もしかしたら、宮沢賢治も なにか自分自身の孤独を表現したかったのかなと思いました。
毎晩 夜空を見上げています。今夜から「よだかの星」を探してみようと思います。
もこさん、今夜も ありがとうございました。(*^_^*)


タケゴンさんから:
 あからさまな感想は難しいです。
私の心の醜さも 晒さなければいけないので...
 江戸時代のお話が何度かあったので、これも江戸時代の夜のお話かと思いましたが、本当の鳥のお話でした。
 美しいものと そうでないものがあれば、美しいものに惹かれるのは 自然の摂理だと思います。
(よいDNAを残す観点から そのようになっている。と、文春に連載されていたエッセイで読んだ)
 では、美しくないモノと どうつきあうのか。
ですが、つきあいたくないと思うのも、おそらくは自然の摂理なんだと思います。

 昔は「恐いもの見たさ」が普通にあって、お祭りでは「見世物小屋」がありました。
アルチンボルド展にも展示されていたけれど、多毛症の人を慰みものとして見ていたりしたようですね。
しかし、今は「優しさ」が一般に浸透して、
そういうことは「いけないこと」という概念が固まりつつあるように思います。
 タケゴン自身も正直なところ、
「恐いものを見てみたい」けれど「醜いモノとは近づきたくない」と思う心がありました。
しかし、介護の勉強をしたときに、
いろんな人がいるけれど、「それは個性なのだ」ということを学習してからは
偏見が少し是正されたように感じています。
 明治の時代に「醜いモノ」の心に焦点をあてた文学に
「わたしの心の醜いウロコ」が剥がされる感触を味わいつつ聴きました。

2017年7月 4日 (火)

7月9日放送 第十回は 太宰 治 作『貧の意地』

Sunset

『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。 

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 日本文学の名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第十回放送は7月9日。今回 取り上げるのは、
太宰 治が書きました、「貧の意地です。

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第一回のサンセット・シアターに登場した太宰ですが、
今回の作品は、かなり趣きが違います。

『新釈諸国噺』の中に、江戸の話として収めされている作品ですが、
元々、井原西鶴が書いた
「西鶴諸国はなし~大晦日はあわぬ算用(巻一の三)」
を、さらに膨らませて書いたものなんですね。

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井原西鶴
江戸中期、大阪に生まれた俳人で、浮世草子作家です。
天和2年浮世草子『好色一代男』を発表、作家としても地位を得ました。
代表作の『世間胸算用』など、好色物・武家物・町人物と、西鶴の名を近世文壇史上に大きく残す様々な作品があります。元禄6年(1693)歿、52才。

この『新釈諸国噺』を書くにあたって、太宰治は、以下のように綴っています。

「〜新釈諸国噺しょこくばなしという題にしたのであるが、これは西鶴さいかくの現代訳というようなものでは決してない。古典の現代訳なんて、およそ、意味の無いものである。
(略)
西鶴は、世界で一ばん偉い作家である。メリメ、モオパッサンの諸秀才も遠く及ばぬ。
私は西鶴の全著作の中から、私の気にいりの小品を二十篇ほど選んで、それにまつわる私の空想を自由に書きつづり、「新釈諸国噺」という題で一本にまとめて上梓じょうししようと計画しているのだが、まず手はじめに、武家義理物語の中の「我が物ゆゑに裸川」の題材を拝借して、私の小説を書き綴ってみたい。原文は、四百字詰の原稿用紙で二、三枚くらいの小品であるが、私が書くとその十倍の二、三十枚になるのである。(略)」

さて、太宰の手によって、西鶴の作品が、どのように生まれ変わったのか。

まるでダメな男である 主人公の 原田内助と、その友人たち七名が巻き起こす てんやわんやのストーリー。
落語か、講談のような展開が楽しく、どう感じていただけるか、ワクワクです。

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【 追記 】
頂戴したご感想を掲載させていただきます。

オガッチさんから:
「貧の意地」を聴かせていただきました。
原田と七人の男の群像劇として描いており、とても面白い作品ですね。
仰せのとおり、太宰は優しい人である為、主人公 原田に太宰の姿が投影されているかのように思えます。
太宰作品は好きなので、サンセットシアターで取り上げられる時は、予習で読んでから聴くことにしています。