2017年10月19日 (木)

10月22日放送 第二十五回は 太宰 治 作『新釈諸国噺』から「女賊」


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『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

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第二十五回放送は 10月12日。今回 は、太宰 治が書きました『新釈諸国噺』から「女賊」です。

「新釈諸国噺」は、江戸時代の浮世草紙 作家、井原西鶴の作品を太宰流に焼き直し、まとめあげた12の作品集で、昭和20年1月に単行本として発行されました。
以前に取り上げた「貧の意地」も、この新釈諸国噺の中の噺ですね。

太宰の前書きには、
「題材を西鶴の全著作からかなりひろく求めた。変化の多い方が更に面白(おもしろ)いだろうと思ったからである。物語の舞台も蝦夷(えぞ)、奥州(おうしゅう)、関東、関西、中国、四国、九州と諸地方にわたるよう工夫した。」とあります。
順番と、どこの地方の話なのかは、以下のとおり。

貧の意地 (江戸) 諸国はなし、西鶴四十四歳刊行
大力   (讃岐(さぬき)) 本朝二十不孝(ほんちょうにじゅうふこう)、四十五歳
猿塚   (筑前(ちくぜん)) 懐硯(ふところすずり)、四十六歳
人魚の海 (蝦夷(えぞ)) 武道伝来記、四十六歳
破産   (美作(みまさか)) 日本永代蔵(にっぽんえいたいぐら)、四十七歳
裸川   (相模(さがみ)) 武家義理物語、四十七歳
義理   (摂津) 武家義理物語、四十七歳
女賊   (陸前) 新可笑記(しんかしょうき)、四十七歳
赤い太鼓 (京)  本朝桜陰比事(おういんひじ)、四十八歳
粋人   (浪花(なにわ)) 世間胸算用(せけんむねさんよう)、五十一歳
遊興戒  (江戸) 西鶴置土産、五十二歳(歿(ぼつ))
吉野山  (大和(やまと)) 万(よろず)の文反古(ふみほうぐ)、歿後三年刊行



今日、朗読する「女賊」は、陸前とありますので、今の宮城県のあたりが舞台となります。
笹谷峠仙台 名取川など馴染みのある地名が登場するので、東北の人間にはちょっと嬉しい。

「仙台には美人が少ない」という言葉があって、日本三大○○の産地などと言われてきたけれど、
井原西鶴、もしくは太宰治の時代からそうなのかなと ちょっと哀しい。

今の仙台には、美人が多いんだけどなぁ。。。

女三界(さんがい)に家なし 
という言葉がキーワードになっています。
「三界」とは仏語で,欲界・色界・無色界,つまり全世界のこと。

は三従,つまり、幼い時は親に従い,嫁に行っては夫に従い,老いては子に従わなければならないとされるから,一生の間,広い世界のどこにも安住の場所がない。 に定まる家なし

さて。京都の公家の血筋の女は、山賊の妻となって、どのような境涯に身を置いていくのでしょう。


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2017年10月11日 (水)

10月15日放送 第二十四回は 芥川龍之介 作「羅生門」

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(K.WATANABEさん撮影)
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第二十四回放送は 10月15日。今回 は、芥川龍之介が書きました『羅生門』(らしょうもん)です。

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芥川龍之介は、明治25年に生まれ、昭和2年に35歳で亡くなっていますが、
その作品の多くは短編です。
また、『今昔物語集』や『宇治拾遺物語』といった古典から題材をとったものも多いですね。
この『羅生門』も、『今昔物語集』の巻二十九第十八と、巻三十一第三十一の二つの物語を
合わせた形で書かれています。

東京帝国大学在学中の、まだ無名の作家だった大正4年11月、25歳の時、
雑誌『帝国文学』へ発表されました。
芥川文学の原点ともいえる作品。
高校国語教科書に現在も採用されています。

最後の結びの一文は たびたび変更されているようです。
『帝国文学』の初出では
「下人は、既に、雨を冒して、京都の町へ強盗を働きに急ぎつつあつた。」
第1短編集『羅生門』では
「下人は、既に、雨を冒して京都の町へ強盗を働きに急いでゐた。」
初出から二年半たって短篇集『鼻』(1918年大正7年7月(春陽堂))収録時に改稿されて、現在のように
「下人の行方は、誰も知らない」となりました。
芥川のような文豪こそ、何度も推敲し、よりよいものを追求していくのですね。。

150289_01 黒澤 明監督作品の映画『羅生門』は、この小説と同じタイトルですが、
同じく芥川が書いた小説『藪の中』が、ストーリーのメインになっています。
ただ、小説「羅生門」から舞台背景や、着物をはぎ取るエピソードなどは取り入れていますので、
レンタルなどで 映画を鑑賞してみるのも愉しいかもしれません。


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2017年10月 5日 (木)

10月8日放送 第二十三回は 宮沢賢治 作「オツベルと象」


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(Misakoさん撮影)
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第二十三回放送は 10月8日。今回 は、宮沢賢治が書きました『オツベルと象』です。

この作品は、1926年1月に、詩人 尾形亀之助主催の雑誌『月曜』創刊号に掲載されました。
賢治の数少ない生前発表童話の一つで、教科書や、公文式の教材にもなっているんですね。

かつては「オッペルと象」というタイトルでしたが、のちにオツベルに訂正されました。

 この物語は、「ある牛飼い」が物語るという形で進んでいきます。

この作品、賢治は文章を七五調で書いているので、あなたも声に出して読んでみてください。
心地よいですよね。

物語は・・・
ある日、地主のオツベルのところに大きな白い象がやってくる。オツベルは象をうまく騙して自分の所有物にし、過酷な労働を課していきます。
さて、白象は・・・

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2017年9月26日 (火)

10月1日放送 第二十二回は 江戸川乱歩 作『お勢登場』

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(H.YAMADA撮影)

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第二十二回放送は 10月1日。今回 は、江戸川乱歩が書きました『お勢登場』です。

Rampo 江戸川 乱歩(えどがわ らんぽ)は、1894年(明治27年)に生まれ、(昭和40年)に70歳で亡くなった大正から昭和にかけて活躍した、日本を代表する小説家の1人です。
本名は平井 太郎(ひらい たろう)で、ペンネーム(江戸川乱歩)はアメリカの恐怖小説作家、エドガー・アラン・ポオに由来しています。
名探偵・明智小五郎の活躍する「D坂の殺人事件」「心理試験」などの探偵小説や、独特の世界観の怪奇小説で高い評価を受けました。
少年探偵団シリーズでは年少の読者からの人気も集め、幅広い層に支持されました。

お勢登場』(おせいとうじょう)は、乱歩が32歳のとき、1926年(大正15年)の『大衆文芸』7月号に掲載された作品です。
映画化テレビドラマ化され、今年の春には、黒木 華さん主演で 東京、福岡、大阪にて演劇として上演もされています。

のちに乱歩が描いてく世界観のひな型ともいえる作品です。

先日、甲斐善光寺さんで公演しました「人でなしの恋」にも登場した長持(ながもち)が、重要なモチーフとなっています。

「長持」とは。

0000018894l 嫁入り道具として持参した衣類や夜具を収納する長方形の箱ですね。

さて、この 長持の中で、いったい 何が起こるのか。。。どうぞ、お聴きください。

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2017年9月19日 (火)

9月24日放送 第二十一回は梶井基次郎 作『檸檬』

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(S.S.撮影)
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第二十一回放送は 9月24日。今回 は、梶井基次郎が書きました『檸檬』です。

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梶井 基次郎(かじい もとじろう)は、1901年(明治34年)2月17日 に生まれ、1932年(昭和7年)3月24日)は、31歳の若さで肺結核で亡くなりました。

感覚的で知的、簡潔な描写と詩情豊かな澄明な文体で 20篇余りの小品を残しています。
死後、評価が高まり、今日では近代日本文学の古典ともいえます。
 

リプトンの紅茶を好み、喫茶店で飲むのも、レモンティーやレモンを浮かべたプレーン・ソーダを非常に好んでいたとか。この小説の主人公のように、レモンは日頃から持ち歩いていたそうです。

 梶井基次郎の命日 3月24日は、代表作である『檸檬』から、「檸檬忌」(れもんき)と呼ばれます。

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檸檬』(れもん)は、梶井基次郎の梶井の代表的作品です。
得体の知れない憂鬱な心情、ふと抱いた いたずらな感情。
三高(現・京都大学)時代の梶井が京都に下宿していた時の鬱屈した心理を背景に、描かれています。

1925年(大正14年)1月1日発行の、中谷孝雄、外村繁らとの同人誌『青空』1月創刊号の巻頭に掲載され、単行本は、梶井の友人である三好達治らの奔走により、梶井の亡くなる1年ほど前の1931年(昭和6年)5月 武蔵野書院より刊行され、これが梶井の生涯で唯一の出版本となっているんですね。

「つまりは この形なんだな。」

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さぁ、彼の 丸善を舞台におこなった 悪戯。あなたはどう思いますか。

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2017年9月17日 (日)

9月17日放送 第二十回は宮沢賢治 作『やまなし・雨ニモマケズ』

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第二十回放送は 9月17日。今回 は、宮沢賢治が書きました『やまなし』『雨ニモマケズ』です。

賢治の作品は、サンセット・シアターには「よだかの星」に続いての登場ですね。

 

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今日、とりあげる「やまなし」は、1923年(大正12年)4月8日付の『岩手毎日新聞』に掲載されました。
賢治の生前に発表された数少ない童話の一つで、小学校6年生の国語教科書に採用され、広く親しまれています。
晩春の5月の昼間と、初冬の12月の月夜。その二つの場面で、谷川の情景を「二枚の青い幻灯」として、蟹の兄弟が見る世界を描いています。

蟹の兄弟が発する言葉 「クラムボンは笑ったよ」

この、クラムボンって、なんのこと?

英語で蟹を意味する crab や鎹(かすがい)を意味する crampon に由来するとする説から、
「アイヌ語でコロボックル」のことだという説など、学者の説も いろいろあって面白いです。

あなたならではの「クラムボン」。想像してみてくださいね。

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一方、『雨ニモマケズ』は、賢治が亡くなったのち、彼の残した黒い手帳に鉛筆で書かれていたもので、1931年頃、つまり、東京で病に倒れ、花巻に帰って闘病中だった頃に使用していた手帳であることから、その頃の彼が信仰していた
『法華経』の常不軽菩薩(じょうふきょうぼさつ)の精神を表していると言われています。 

常不軽菩薩は自分が誹謗され迫害されても、他人を誹謗・迫害し返さなかったとか。

 また、斉藤宗次郎という、キリスト教の宣教に尽力した人物の言動や生き方がモデルだとも言われています。

 

賢治が書いた『農民芸術概論綱要』にある言葉
「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」
その精神を表しているのかもしれません。

深い 深い 賢治の世界。
その思いを感じ、表現できるよう これからも取り組んでいきますね。

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2017年9月 7日 (木)

9月10日放送 第十九回は有島武郎 作『一房の葡萄』

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(撮影:Tkegon)
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第十九回放送は 9月10日。今回 は、有島武郎が書きました『一房の葡萄』(ひとふさのぶどう)です。

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有島武郎は、1878年(明治11年)に生まれ、大正12年、45歳で自死で亡くなった作家です。

学習院中等科卒業後、農学者を志して札幌農学校に進学、明治36年に渡米し、ハバフォード大学大学院で学び、その後、ハーバード大学で歴史・経済学を1年ほど学び、帰国後、志賀直哉や武者小路実篤らとともに同人「白樺」に参加しました。

代表作に『カインの末裔』『或る女』や、評論『惜みなく愛は奪ふ』などがありますが、
今日の作品、「一房の葡萄」は、雑誌『赤い鳥』1920年(大正9年)に掲載された有島が書いた最初の創作童話で、横浜英和学校(現横浜英和学院)での自身の体験に基づいています。

1923年、軽井沢の別荘(浄月荘)で婦人公論の編集者だった波多野秋子(はたの あきこ)と心中して亡くなった有島ですが、その前年、1922年に編まれた唯一の創作童話集のタイトルが「一房の葡萄」。で、文壇作家が書いた童話としてだけでなく、子どもの内面にせまった作品として注目されました。

この童話集、全4篇中、この「一房の葡萄」をはじめ、3篇が有島自身の幼い頃の体験に基づくお話です。
自ら装幀、挿画を手がけ、自分の3人の子供達に捧げる言葉が添えられています。

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ぎゅうっと胸を締め付けレられるような 少年期の心の痛み。

一房の葡萄に込められた 思い。

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あなたが彼なら、彼の友達なら、彼の担任の先生なら...いったい どうするでしょう?
それぞれの立場におきかえて 聴いてみてくださいね。


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2017年8月31日 (木)

9月3日放送 第十八回は山本周五郎 作「とうちゃん」

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第十八回放送は 9月 3日。今回 は、
山本周五郎が書きました、「とうちゃんです。

山本周五郎は、サンセットシアター二度目の登場ですね。
山梨県は大月市出身の周五郎、今年が没後五十周年となりましたが、

「樅の木は残った」や「赤髭 診療譚」など数々のベストセラーを持つ、日本を代表する作家の1人です。

今回は、昭和の30年代頃の貧しい市井の人々を描いた小説です。
『季節のない街』という短編小説集に収められていますが、元々は、
1962年(昭和37年)の4月1日から10月1日まで朝日新聞に連載され、
単行本は同じ年に文藝春秋新社から、文庫本は1970年に新潮社から刊行され、
ロングセラーとなっている短編集です。51qsy8gygpl_sx342_bo1204203200_ この『季節のない街』は、
1970年に公開された黒澤 明監督の映画『どですかでん』の原作ともなってますね。

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私は、先日、甲府の山梨県立近代文学館へ「山本周五郎 歿後50年 特別展」を訪れた際、
近代文学館のショップで 6冊の山本周五郎の短編集を買い求めたのですが、
その中の一冊で、とても心打たれてしまいました。

それは、「風の吹溜まりに 塵芥(ちり あくた)が集まるようにできた貧民街」を舞台に、
様々な人間が七転八倒しながらも、ぎりぎりの生活を乗り越えようとする、オムニバスストーリー。

この「街」に暮らす人々は、貧乏だけれど、哀しいほどに 滑稽で せつない日々の暮らしの中から
やがて、人間の本質的な部分、大切なものが見えてくる、そんな話ばかりです。

その中の一編である『とうちゃん』。
5人の子どもの父親で、もうすぐ6人目の子どもも産まれてくる 主人公の良さん。
彼の生き方に、
あなたは、どんなことを感じるでしょうか。


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【 頂戴した御感想 】

オガッチさん:
お恥ずかしながら、山本周五郎 作品は このサンセット・シアターで初めて触れさせていただきました。
「とうちゃん」は、とても人間味あふれる物語ですね。
人間の幸せは富やお金じゃない、ということを感じさせてくれます。
周五郎の言葉に、
「この世で生きていくということは、損得勘定じゃぁない。短い一生なんだ。
自分の生きたいように生きるほうがいい」とありますが、まさにその通りだと思います。

タケゴンさん:
タイムフリーで聴きました。
「とうちゃん」は いい人なんだけれど、かあちゃんがダメダメで感想に困ります。
が、ボクが生まれる少し前の時代、昭和の前半は 今のモラルとは違ったモラルがあったのだと思います。
ここでのエピソードは とてもダイナミックですが、
ボクの両親は比較的 普通な人たちで、ボクはもっと普通な人に育ちました。
複雑な家庭環境の中で育った両親なので、子どもは普通に育てたかったのかもしれません。
放送を聴いて、父ちゃんと母ちゃんの子どもで良かったと しみじみしています。 




2017年8月24日 (木)

8月27日放送 第十七回は夏目漱石 作「夢十夜」から第六夜と第七夜

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夏目漱石が書きました、「夢十夜」から、第六夜と第七夜 です。

『夢十夜』は 10の夢語りを並べたもので、明治41年、『朝日新聞』に10回にわたって連載されました。

新聞連載の1回分ですから、第一夜から、第十夜まで、短い夢物語ばかり。
「こんな夢を見た」という、有名な書き出しで始まるのは、
実は、第一夜、二夜,三夜,五夜だけで、あとの6つの話は、普通の 書き出しです。

以前に、第一夜と第三夜をお届けしましたが、
今日は、第六夜と、第七夜を朗読します。

第六夜に登場するのは、運慶
平安時代末期から鎌倉時代初期に活動した希代の天才仏師ですね。
運慶の彫った仏像は、男性的な力強い表情と体つきが特徴的で、まるで生きているかのよう。

実は、この秋、東京で運慶の作品が鑑賞できるんですよ。

9月26日から11月26日まで、東京上野の「東京国立博物館」において、
史上最大の運慶展が開催されます。あなたも夏目漱石気分で、運慶の彫りっぷりを眺めに出かけてみてはいかがでしょう。


YouTube: 特別展「運慶」紹介映像


そして、大きな客船に乗っての第七夜
黒い煙と、黒い波。真っ暗な海、そこは、後悔と恐怖を感じ続ける世界。
ここでの描写は、明治33年、漱石がドイツ汽船プロイセン号で英国留学に向かった時の体験が基礎にあるとされています。あるいは、パリで他の留学生と別れ、ひとりぼっちで夜のイギリス海峡を渡った時の心中が反映しているとも。


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2017年8月19日 (土)

8月20日放送 第十六回は芥川龍之介 作「蜜柑」

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第十六回放送は8月20日。今回 取り上げるのは、
大正期に活躍した作家・芥川龍之介が書きました、「蜜柑です。

芥川作品は、二度目の登場ですね。

芥川竜之介の短編小説で、初めて掲載されたのは、1919(大正8)年「新潮」の誌上で、全2章構成の「私の出遇つた事」の「一」として発表されました。
小学校の国語教材としても使われていますね。 

芥川の私小説のように書かれていますが、実際、本人の体験を書いたもので、このエピソードは1916年(24歳)当時のものだとか。

 大学卒業後、芥川は横須賀に勤めつつ、鎌倉に下宿していました。その通勤に横須賀線を利用していたんですね。

短い時間の中で 次々と描写される プラットフォームと車内の様子、目の前の少女、夕刊の記事、そして汽車は、トンネルの中へ。。。

さぁ、小説の中で、どんな 鮮やかな蜜柑の色が浮かびあがるのでしょう。
サンセット・シアターでお楽しみくださいね〜
Fullsizerender

あなたのご感想をお待ちしています。

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日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。

東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪

スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。

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【 追記 】

御感想です。

私の中で、山と海が見える オレンジ色に染まった風景を想像しながら聴いていました。
13,4歳の女の子といえば、まだ中学生。
現在の何でも揃っている日本では考えられない当時(大正時代)のなかでも、家が貧しかったのでしょうね。
勉強も遊びもしたい年頃なのに、家族のために奉公に行くのでしょうから。
姉妹の仲が良く、面倒見の良いお姉さん。
決して裕福ではない環境の中でも、弟達に愛情と思いやりをみせた場面に、涙腺ウルウルです。
とても温かな ぬくもりを感じました。
作者の芥川さん、他人を見た目で判断した自身を恥じながら、忘れてはいけない大切な心に
胸が熱くなる思いだったのではないかと思いました。
これからも、もこさんの朗読、楽しみにしています。
千葉県船橋市 あっこちゃん

イライラしていた気分が癒された、とってもよい話でした。
サッキー