9月9日放送 第七十一回は 太宰 治 作『ヴィヨンの妻』前編
毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 日本文学の名作をセレクトして 朗読させていただきます。
第七十一回放送は 太宰 治 作『ヴィヨンの妻』前編です。
この番組で一番登場回数の多い作家、太宰ですね〜
彼の作品は、人間の機微、男女の機微が 哀しいほどに深く描かれているので
読むほどに惹かれていってしまいます。
筑摩書房から出されていた総合雑誌『展望』の1947年3月号に発表された中編小説です。
ある程度 編集いたしましたが、それでも長いので、今回は2週に渡って、
前編・後編に分けて朗読します。
酒と女に溺れ、家庭を顧みず自堕落な日々を送る貧乏詩人・大谷(おおたに)。
その妻、さちの視点から語られていく物語です。
監督 根岸吉太郎のメガホンによって、映画『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』として
主演、松たか子・浅野忠信で2009年10月に公開されていますので、
ご覧になったかたもいらっしゃるでしょうか。
「ヴィヨン」とは、作中の詩人・大谷が雑誌に書いたという論文のタイトルで、
15世紀に実在したフランスの詩人フランソワ・ヴィヨンの名。
大谷もフランソワ・ヴィヨンも、どちらも放蕩詩人。
そんなところから、この小説のタイトルを『ヴィヨンの妻』としたのかもしれません。
太宰 治 本人をそのまま投影させているかのような詩人 大谷。
ほんとうにダメな男。。。
そう思いつつ、女というのは、そういうダメンズに惹かれるものなのか。
さち 自身も次第に変わっていく その姿に、読むほうがハッとさせられます。
まずは前編を聴いてみてください。
ぜひ。あなたの御感想を お待ちしています。
メールアドレス
sunset@fmfuji.jp
へ どうぞ。
さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。
あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。
sunset@fmfuji.jp
へ 送ってくださいね〜〜♪
さて。サンセット・シアターを愛してくださっている皆様へ
小川もこの語る「ものがたり」、目の前でLIVEで聴いてみませんか?
10月18日(木)19:30から、甲府市の 甲斐善光寺さんで、「二人会」をおこないます。
FM-FUJIのパーソナリティーでもお馴染みの高杉J二郎さんは、
創作落語を得意とする落語家さんでもあります。高座にあがる時の名前は、三枝亭二郎さん
その二郎さんと 小川もこ による「二人会」です。
昨年秋に開催し大好評を博した公演の第二回目。
二郎さんの軽妙洒脱、抱腹絶倒にして感動を呼ぶ創作落語と、
小川の語りは 今年は森鴎外の「高瀬舟」をお送りします。
以前、このサンセット・シアターでも取りあげましたが、その時は20分の長さに編集したのです。
甲斐善光寺さんでは、その倍の40分以上の長さのノーカット版で、もちろん台本は持たずに、
全部そらんじて、語ります。
島流しにされる罪人・喜助のおこなったこと、これは いったい罪なのか?
深い愛情に貫かれた兄・喜助の行動に、もしも自分だったら...と考え込んでしまいます。
ぜひぜひ お誘い合わせの上、お越しくださいね。
詳細はこちらを。
御予約はこちらから。
日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。
東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪
スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。
追記:
【 お聴きくださった御感想 】
オガッチさん
「ヴィヨンの妻(前編)」を聴かせて頂きました。
太宰作品の中でもかなり好きで思い入れがある作品です。
もの語り冒頭で4人の登場人物が出てくるのですが、うまく配役を演じ読まれてたように思います。
この「ヴィヨンの妻」も自身を主人公に投影させてるせいか、
大谷という「だめんず」をうまく描いてておもしろいですね♪
後編も楽しみにしています。。