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2019年10月 3日 (木)

森雄一の週一エッセイ 第23回「レジャーであり、旅行であり」

私の住む東京・三鷹では、「みたか太陽系ウォーク」という

スタンプラリーを、毎年9月からの約1カ月間やっている。

三鷹市全体を太陽系に見立てて、北端のJR三鷹駅は太陽、

そこから東南西へ向かい数多くのスタンプポイントを設置。

期間内にスタンプを押して様々なオリジナル天文グッズを

もらおうというものだ。

 

鉄道を利用した広範囲のスタンプラリーでは、JR東日本が

長年実施しているポケモンスタンプラリーが有名だ。私も

子どもを連れて何度も参加したものだ。時間やお金をかけ

なぜそこまでやるのかと問われても、「好きだから」以外の

答えが見つからない。飽きずに、集中力を持続させるには

それなりの努力が必要だ。だらだら押して回るのではなく、

行動時間を決めて、計画性をもってトライしてみると満足度

が高く、次の日以降も「やろう」とモチベーションが上がる

ような気がする。コンプリートを目指すならなおさらだ。

件の三鷹のスタンプラリーだが、市内各地225か所に固定の

ポイントがあり、週末を中心に開催される地域イベントにも

スタンプが特別に出現する。合計すると250か所にも及ぶ。

正直、果てしない数なので、実施期間は1か月あるものの、

プレゼントがもらえる数まで集めたら、私はやめることに

している。開始から約10日経ち(10月1日現在)、押して

回ったのは3日。もう一つ押せばクリアとなる。トータルの

半分だが、それで十分。

 

これまでやってきたスタンプラリーでお気に入りを挙げると、

福島県全ての自治体にポイントが設置されていたスケールの

大きいものだ。私が仕事をすることになった放送局がやって

いたもので、期限は1年間。ちょうど私が福島に赴任した時

に始まったものだったので、初めての地を知る意味でも各市

町村を回ることができよかったと思っている。市町村数は

当時90もあったのだ。つまりスタンプポイントが90か所

ということ。半年やって、50か所くらいは押しただろうか。

まずは遠くに行って、帰りながら押していくという寸法で

やっていた。そのおかげでいろんな風景を見て、人と出会い、

土地のものを食べて、温泉にも入ったものだ。

 

近年のスタンプラリーはスマートフォンを使ったものも多く

より気軽に参加できるようになっているようだが、それでは

スタンプラリーとは呼べない。上手に押せた時のどや顔、

上下逆さにしてしまったときのため息、せっかく行ったのに

お休みでスタンプがなかった、スタンプが盗難に遭ってる!

といったドラマがあるのが私は好きなのだ。一筆書きの要領

で、少ない運動量で効率よくスタンプを集めるといった事前

シミュレーションをやるのは毎度のこと。

観光ツールとして、暇つぶしの娯楽として、地元をより深く

知るきっかけとして、コミュニケーションツールとして等、

やってみるとハマる人はハマること間違いなし。

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