I'm"アナロギスト"
Ladies and Gentlemen
How’s Doing Today
この4月から毎週日曜の朝に時間移動したこのコーナーアイム・アナロギスト
このコーナーでは、最近改めてその魅力が再評価されているアナログ時代の
作品の中から、毎週おススメな1枚をピック・アップして紹介しています
今週選んだ一枚は・・・・
Emmylou Harris /
Profile(美しき肖像)/Best Of Emmylou Harris (1979年)
ザ・バンドの、ロビー・ロバートソンが、なんとしても一緒に演りたいとゴリ押しして、
ザ・バンドの「Last Waltz」に、スタジオ・ライヴ・シーンを収録したというエピソードが、
余りにも有名な、可憐で美しい歌声のカントリー・シンガー「エミルー・ハリス」。
日本の音楽ファンにはイマイチ馴染みが薄いかもしれませんが、
「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」においては第53位にランクされ、
その自然体ともいうべきスッキリとしたヴォーカル・スタイルから紡ぎだされる歌声は
優しいあたたかさに満ち溢れ、実に強烈な魅力にあふれています。
グラム・パーソンズによって見出されたシンガー、エミルー・ハリスは
1947年、アラバマ州バーミングハム生まれ。
ジョーン・バエズやバック・オーエンス等の影響を受け、ミュージシャンとしての活動をスタート。
フライング・ブリトー・ブラザーズを脱退したグラム・パーソンズにソロ活動を行う際、
そのパートナーとして抜擢されメジャー・シーンに登場。
リプリーズからリリースされた2枚のアルバムでは、彼女の可憐で澄んだ
ヴォーカル・ハーモニーが大々的にフィーチャーされ、大きなヒットにはなりませんでしたが、
当時のロック・リスナーの間にエミルーの存在を大きく印象付けることになったのでした。
しかし、73年にグラム・パーソンズがドラッグのオーヴァードーズによって他界。
そして、クラレンス・ホワイトも交通事故によって相次いで他界するなど、
連続して予期せぬ不幸が彼女を襲いました。
深い悲しみから立ち上がった彼女は、グラムの意志を継ぎ、グラム・パーソンズの
バック・アップ・ミュージシャンを率いて活動を再開。
そうしてリリースされたアルバム『エリート・ホテル』は、画一化していたカントリー・シーンに
新しい風を吹き込み、同時に大きな成功も収めることになったのでした。
以後、彼女の音楽的スタイルは多くのフォロワーを生むと同時に、
ビッグ・ネームへの階段を駆け上ることになったのでした。
その後、79年発表のアルバム『ブルー・ケンタッキー・ガール』ではグラミー賞も受賞、
また、ここ日本においては、自動車ほかのCMソングとして使用された「トゥゲザー・アゲイン」が
馴染み深いのではないでしょうか
今日は彼女の一区切りとなったと評される前期のベスト・アルバム、
1979年のEmmylou Harris / Profile(美しき肖像)/Best Of Emmylou Harris
から以下の3曲を続けて聴いて頂きました
M1)One Of These Days(いつの日にか)
M2)Together Again
M3)Sweet Dreams
<木河 淳>