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2019年10月10日 (木)

森雄一の週一エッセイ 第24回「スポーツと音楽」

秋晴れという言葉があるように、10、11月は晴れの日が

多いとされる。全国的な運動会の数からいっても明らかだ。

スポーツの秋ともいうが、大人になると「やる」よりも

「見る&聞く」方が圧倒的に多くなる。世代的にスポーツ

と言えばヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの「スポーツ」

というアルバムが思い浮かぶ。全9曲でシングルヒット5曲。

同時期にヒットしたマイケル・ジャクソンの「スリラー」に

負けず劣らずといった存在感があった。しかし思い起こせば、

どこがスポーツなのだと思うくらい「らしい」曲は1曲も

なかった(汗)。

 

「見る」スポーツではNHK大河ドラマの「いだてん」や

TBS「ノーサイド・ゲーム」など、スポ根ドラマはいつの

時代もあるものである。来年のNHK朝ドラは小関裕而の

妻・金子がメインキャラクターだとか。小関裕而、名前を

知らなくても彼の残した曲を聞けば、誰もが「ああ!」と

声をそろえることだろう。巨人の応援歌「闘魂こめて」、

阪神の応援歌「六甲おろし」は同氏の作だ。今シーズンの

CSは両チームの争いになる。さてどちらが日本シリーズに

進めるのか。

高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」、聞けば思わず両足が

動いてしまう「スポーツショー行進曲」などなど、スポーツ

音楽といえば古関裕而。そう、スポーツを、より印象付ける

には音楽が欠かせない。野球やサッカーファン&サポーター

がスタンドから奏でるリズム。野球選手が打席に立つ際、

選手セレクトの音楽が流れたり、キックオフ前に様々な定番

ソングが観客の気分を盛り上げてくれる。

秋のGIシリーズが始まり、競馬場に行けばファンファーレ

がいかに観客の気持ちを鼓舞するか実感することができる。

日本の競走馬には名づけにいくつか条件があることをご存知

だろうか。わかりやすいところでは、カタカナで9文字以内

というもの。ナリタブライアンやディープインパクト、オグリ

キャップなど(古い名前ばかりでスマヌ)、馬主の気持ちが

こもっているものなのである。馬名にスポーツが関係するものも

ある。1988年のマイル王に輝いたのがサッカーボーイだ。後に

種牡馬となって引退後も活躍した。ブルーイレヴン、キックオフ、

オフサイドトラップ、ゲットアゴール、ハットトリックなどなど、

サッカー好きの馬主のこだわりが感じられる。

 

日本でW杯開催中のラグビーを見て、サッカーとの類似点を

いくつか見つけた。開始はキックオフ、反則にはオフサイド、

反則後の再開にはフリーキックやペナルティキックがある。

馬名で言えば、サッカーボーイ同様、種牡馬にもなったあの馬

を忘れてはいけない。ラグビーボールだ。ボーイじゃなくボール。

デビュー前、あっちへこっちへ行ったりと、落ち着きない様子に

ラグビーボールと名付けたという。探せばラグビーから派生した

馬名はもっと見つかるだろう。

 

大会前、目標に掲げ、それを実現しそうなラグビー日本代表。

代表を長年支えてきた大正製薬「リポビタン」のCMソングと

して、B’zの「兵、走る」がラグビーを象徴する曲に定着しそう

である。運動会の定番曲にもなるのだろうか。

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