鉄ちゃん道、どう?~名前あれこれ~
今週は「名前あれこれ」というテーマで、お送りしました。
山梨県内の路線で新しい駅名というと、富士急行線の「富士山駅」。
駅名は、地名や観光地・観光施設がそのまま駅名になることが多いです。
駅名から、その土地の歴史を学ぶこともできます。
江戸の街作りに不可欠だった木材が集められたところは「木場(東京メトロ東西線)」
都営大江戸線と浅草線の「蔵前」はかつて幕府のお米の蔵があったことから名付けられました。
実際、東京を歩いてみると、結構、アップダウンが激しいもので、
地名や駅名からもいろいろ分かるんです。
「坂」のつく東京の駅名思い浮かびますか?
赤坂、神楽坂、乃木坂、中野坂上、八坂・・・などなど。
坂の底辺にあたる谷のつく駅名・・・四谷、市ヶ谷、茗荷谷、渋谷、入谷、世田谷、
日比谷、祖師ケ谷大蔵、雑司ヶ谷、保谷、鴬谷などなど、
それだけ、東京には「谷」が多いということになります。
東京メトロ、丸ノ内線の茗荷谷駅は、池袋駅から2つ目のところにありますが、
その場所は、みょうがの栽培が盛んだったといます。
東京都心といえども、かつては農地だったことが、受け継がれている駅名や地名から、
その歴史がしのばれます。
新幹線や特急列車にも様々な愛称が付けられています。
東海道新幹線では、こだま、ひかり、のぞみというように、人の名前にも聞こえますが、
いずれもスピードを感じさせてくれます。
東北新幹線では、つばさ、こまち、はやぶさ、先日、金沢まで開通した北陸新幹線は、
はくたか、かがやき、つるぎ、九州新幹線はつばめ、さくら、みずほ。
いずれもひらがなで標記され、その土地をあらわしているものや、
一般公募による名称。
東北新幹線の「はやぶさ」は一般公募で決まったものですが、実は1位ではなかったんです。
15万もの応募の中で、そのとき1位になったのは、「はつかり」、2位「はつね」、3位「みちのく」、
4位は「つがる」、5位「はやて」と、上位5位にも「はやぶさ」はありません。
7位にようやく「はやぶさ」が入ってくるんですが、なぜ7位のものを採用したのか・・・
はやぶさはどこにでもいる鳥で親しみやすい、スピードを感じさせるからだそうです。
一般公募であれ、鉄道会社の命名であれ、鉄道の愛称を付ける時には、
自然への敬意や、故郷への愛情、そして速さへのあこがれが込められています。
中央線の「あずさ」は、長野県を流れる梓川、
「かいじ」については、今さら語る必要もないでしょうね。
これから列車を利用する時は、その愛称についてもよく考えてみてください。
そこにはたくさんの人の、土地への思いや愛情が込められているはずです。