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2019年3月 8日 (金)

JAXA調布航空宇宙センター

本日の「宙のもりもり」!

小惑星探査機はやぶさ2が小惑星への着陸を無事に成功させ、

その技術力の高さが改めて世界に示されましたが、

それを実行しているのは、JAXA・宇宙航空研究開発機構。

J、A、X、A、というアルファベットは、Japan Aerospace Exploration Agency、ここからJ、A、X、Aをとっています。JAXA=宇宙というイメージが強いですが、

「航空」とあるように、航空技術も重要な仕事の一つなんです。

 

そんなJAXA、一般の人にもっと宇宙やJAXAのことを知ってもらおうと、

国内各地に点在する宇宙航空開発の現場である施設を無料公開しています。

 

そこで、今月は、山梨から比較的近い施設を訪れてみたいと思います。

そもそも、山梨に接している、長野、埼玉、神奈川、東京、4つの都県には

それぞれJAXAの施設があります。千葉や茨城にもあって、全国13か所の施設のうち、

山梨周辺に6か所あるんです。とっても恵まれてますよ。

最初に訪れるのは、東京都調布市にある「調布航空宇宙センター」。

Dsc04539

JR吉祥寺駅、三鷹駅、京王線調布駅から、いずれもバスでアクセスが可能です。

こちらは、社会のニーズに対応した航空技術や、

宇宙開発を発展させるための先行的な研究開発を行っています。

敷地内に入るとすぐに受付があって、展示室見学の手続きをします。

展示室は、航空ゾーン、宇宙ゾーン、航空の歴史ゾーン、試験設備ゾーンなどに分かれていて、

ビデオ上映やパネル展示、シミュレーターの体験などができます。

Dsc04504

大型モニターでは、JAXAが取り組んでいる様々なミッション見ることができますが、

日本語、英語に対応していて、その数がすごいです。

28種類。はやぶさ2を始め、小型音速実験機、月着陸探査機、乱気流事故防止機体技術の実証、

人類の新たな夢・極超(ごくちょう)音速旅客機など、宇宙に関するものは三分の一くらい。

航空機の実機も、自動着陸を確立した実験機と、小型超音速実験機の2機が展示されています。

こういった実験機を使った実験の様子もビデオで見ることができるんですが、

海外でやっていて、ちゃんとカウントダウンをして、実験が成功裏に終わると、

スタッフは握手をしたり拍手をして大喜びなんです。

先日のはやぶさ2の小惑星タッチダウンを覚えてますよね。スタッフの大喜びする様子を。

時間や人員、予算もかけて実験や本番を重ね、日本の宇宙開発の財産ともなる数々の成功。

その大元が、こういった施設の中で行われていることがわかると、また感激してしまいます。

 

私が今週取材で行った際は、近所の親子もたくさんいらしていて、子どもたちは大はしゃぎ。

そんな子どもたちが一番喜ぶと思われるのが、スペース・ミッション・シミュレータです。

10人ほどが入れるコックピットになっていて、

正面のモニターにCGが映し出され、2人のパイロットが協力して、

宇宙に飛び立ち、宇宙ステーションとドッキングして、再び地球に戻るというものです。

展示室内は基本的にスタッフは常駐していないので、必要に応じて電話で呼び出してください。

 

一通り室内の展示を見終えると、

ガイドのスタッフの方が「みんなでお外に行きましょう」と声をかけました。

展示室の横になるんですが、非常に貴重な、国産の旅客機が展示されているんです。

YS-11という、1965年から民間路線で運行され、2006年に引退した機体で、

コックピットと前の方の座席部分のみが展示され、誰でも中に入れるようになっています。

Dsc04517

 

客席は8席ほどありますが、客席のリクライニング、灰皿、小さい窓、様々な計器、

残念ながらパイロット席には着席できませんが、

めったにお目にかかれないコックピットは、ずっと眺めていたいと思ったほどです。

客席はもちろん座れます。子どもが多かったこともあって、ガイドの方は、とても分かりやすく、

面白おかしく解説をしてくれました。

鉄道や航空機って、利用頻度の比較的、高い、身近な乗り物と言えますが、車と違って、

その車体、機体に直接触れるってあんまりないですよね。

航空機ってどれくらい頑丈なのか、機体を叩いて確認できます。

あまりの薄さに驚くことと思います。あとは時代ですね。

コックピット内に灰皿が4個もありました。

もちろん客席にもあるし、そんな時代がかつてはありました。

 

ここまで、たっぷりガイドしてもらって、

シミュレーターを体験して、2時間くらい過ごすことができました。すべて無料です。

 

4月になると、科学技術週間というのが始まるんですが、

調布航空宇宙センターに隣接する海上技術安全研究所、交通安全環境研究所などが手を組んで、

4月21日(日)に各施設を盛大に一般公開します。

調布航空宇宙センターも、この日は特別に公開する施設もあるとのことなので、

時間のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

宇宙や飛行機、船に興味のある方は必見ですよ。

 

森雄一