Copyright (C)

« 山梨を食べよう→ほうれん草 | メイン | Yes!月曜★放送後記★3月18日 »

2019年3月15日 (金)

地球観測センター in 埼玉県鳩山町

本日の「宙のもりもり」。

今回は埼玉に行った模様をお伝えしました。

埼玉の中部にある鳩山町というところに行ってきました。

ここの、とある施設では、世界中の様々な情報を、宇宙から集めているんです。

その名も、「地球観測センター」。Dsc04544 

地球環境問題と地球観測活動の意義をテーマに、観測技術、解析画像の紹介や利用分野、

未来の観測活動など、広い分野について知ることができます。

敷地内には巨大なパラボラアンテナが4基、立っています。

Dsc04583

直径は11.5メートル。めちゃくちゃ大きいです。

横を向いていたアンテナが、上を向いたんですが、

宇宙からの情報を集める用意ができたという状態なんです。

入り口の受付で手続きをして、いよいよ入場。

人工衛星の模型や、大きな地球の模型があちこちに並んでいます。

どんな体験ができるのか、順番に見ていきましょう。

 

まず、地球のような丸い球体が5個並んでいる「地球誕生物語」という展示。

 

地球という天体がどのようにして生まれたのか、

簡単なナレーションとともに映像でもその様子を見ることができます。

地球誕生、微惑星衝突、海の誕生、生命の誕生、現在の地球と、

5つの段階で奇跡の星の誕生を体験します。

マグマによって雲ができて、雨が降り、水ができて、水中に生命が誕生し、

酸素で地球が満たされる・・・・

シンプルな展示なのに、地球誕生を語られると胸がジーンとしました。

 

地球観測センターという名の通り、地球の周りをまわる人工衛星に関する展示が多く、

模型の展示では、その形やネーミングのユニークさを感じ、同時に勉強もできちゃいます。

 

日本から打ち上げたもの、アメリカやヨーロッパが打ち上げたものなど、

すでに運用が終了したものや現役のものまで、たくさんあります。

水循環変動観測衛星は「しずく」という名称で、水蒸気や海面の水温、

土壌水分といった水循環の監視と、そのメカニズムを解明することが期待され、

およそ2トンという巨体を1.5秒間に1回転という速さで回り、

その状態で地球の周りも周り、すでに7年近くも活躍しています。

 

巨大な地球の模型を前にして、地球観測体験というシミュレーションでも遊べます。

Dsc04576

ぐるぐる回る地球の模型に対して、コントローラーを操作して、

目的の地点のデータを収集するというもので、お子さんが体験すると喜びそうですね。

大人が見て、満足できるのは、先ほどご紹介した人工衛星だいちが撮影した地球の写真。

写真をつないで動画を見る要領で、俯瞰(ふかん)して地上を観測することができます。

鳥になった気分というより、人工衛星になった気分です。

本州を、北から南へと移動する様子は、本当に人工衛星の目で見ている気分です。

海岸線だったら、ああ、ここは東北だとわかっても、

関東地方に近づくと、ここはどこだ?と思うようになったり、千葉辺りに来ると、

明かに都会になってくるので、緑から灰色の世界が広がるという感じです。

日本以外には、オーストラリアの様子も見ることができます。

 

さらに、そもそも地球観測センターって何をやるところなの?ということを紹介するビデオもあって、

地球上の様々なデータがここに集まっているんだということがわかると、ただただ感心します。

Dsc04582

センターの敷地はとても広大で、建物で入れるのは展示室のみですが、

敷地は自由に散歩できるので、巨大なアンテナの足元に行って、

その規模を体感することができます。宇宙を知ることは、地球を知ることでもある。

地球を知って、それを世界中の人とシェアできる、そんなことを実感できる施設だと思います。

 

年末年始や不定期に行われる保守点検の日を除いて、毎日午前10時から4時半まで、

無料で見学ができる地球観測センター。

あらかじめ予約をすると、ガイドさんが見学のお手伝いをしてくれます。

大人数で遊びに行く際は、覚えておくといいでしょう。

そして、ゴールデンウィーク明けの5月11日(土)は、春の一般公開があります。

通常の展示室の公開のほか、通常は見られないセンターの内部設備を見学できます。

春と秋のみの公開なので、貴重な体験ができますよ。

JAXAの施設の一つ。今、一番ホットな場所、埼玉で宇宙を身近に感じてください。

森雄一