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2015年9月18日 (金)

鉄ちゃん道、どう?~読書の秋!鉄道に関する小説を読んでみよう!~

読書の秋にちなんで、鉄道に関する日本の小説を紹介します。

◆鉄道員/浅田次郎著

高倉健さん主演で映画化された「鉄道員」。

舞台は、分割民営化後のJR北海道。

主人公の佐藤乙松は、生まれて間もない娘を病気でなくし、

その後、病気の奥さんを看取ることなく、仕事一筋に生きてきた生真面目な鉄道マン。

乙末は、間もなく廃線となる路線の終着駅、幌舞駅の駅長をしています。

文中、キハ12形気動車、動輪、デゴイチ、ホーローのサボ、日付印字機、腕木式信号など、

鉄道ファンには嬉しい言葉が続々と出てきます。

頑固一徹の鉄道マンが過ごす最後の1日を描いた短編、鉄道員(ぽっぽや)、

心に温かい火が灯してくれます。 

◆地下鉄(メトロ)に乗って/浅田次郎著

こちらも浅田さんの作品です。

父親と確執がある真次が、日々、地下鉄を使う中で父親の若かりし時代にタイムスリップ。

そこで父親と知り合い、当時の父親の置かれた境遇と、今の自分がとても似ていることに気付き、

現代戻ったとき、父親に会いにいくというストーリーが心をあたたかくしてくれます。

以上、2作品はいずれも映画化されているので、映画を見てから小説をというのもいいでしょう。

 

◆阪急電車/有川浩著

宝塚駅と西宮北口駅とを結ぶ阪急電鉄今津線を舞台にしている小説で、

車内で繰り広げられる人間模様がとてもユニーク作品。

最初の章で起こった出来事を、次の章では、それを見ていた別の人の視点で描き、

その人に降り掛かった出来事を、また次の章で取り上げ、

それを見ていた別の人の視点で・・・・というように、すべてがリンクしています。

本文に突然、甲斐犬が出てくるのには驚きました。

関西の話しなのに、山梨の犬が出てくるんです。

あとがきで有川さんが書いていますが、ストーリーに出てくる他人の会話は、

実話だったものもあるとか。

確かに、他人の会話は自然に耳に入ってくるものもあったりして、

それに対して同意したり、突っ込みを入れたくなることもありますね。

もしかしたら、私たちだって、鉄道を舞台にした小説が書けるかもしれません。

読書の秋、鉄ちゃんのあなたは、鉄道を舞台にした作品を読んでみては?

他に、面白い作品があったら教えてくださいね。