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2018年9月18日 (火)

9月23日放送 第七十三回は 芥川龍之介 作「女仙」「ピアノ」「女」

Img_8658_2822_5 (富士川十兵衛さん撮影)
『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。


第七十三回放送は 芥川龍之介 作『女仙』『ピアノ』『女』の3編です。

芥川龍之介(1892年(明治25年)3月1日 生- 1927年(昭和2年)7月24日死去)は、
東大在学中に同人雑誌「新思潮」に発表した「鼻」を漱石が激賞し、文壇で活躍するようになりました。
王朝もの、近世初期のキリシタン文学、江戸時代の人物・事件、明治の文明開化期など、さまざまな時代
の歴史的文献に題材をとり、スタイルや文体を使い分けた、たくさんの短編小説を書いています。

本日は、まさに その芥川お得意の短編の中でも、特に短い作品を3つお届けします。

『女仙』は、昭和二年二月に書かれた超短編で、たいへんユーモラスな作品。
岩波文庫「蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇」に収められています。25977152_1

『ピアノ』は、「新小説」に、1925(大正14)年5月に発表されたエッセイのような作品。
横浜の山手を歩いていると、廃墟にうち捨てられたピアノが独りでに音を発するのを聴いた「わたし」は...

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『女』は、大正9年4月に書かれた作品で、「解放」に1920(大正9)年5月に発表されました。
雌の蜘蛛が主人公です。119作中の前半で、雌蜘蛛は、ほとんど「悪」そのもののようです。
しかし、後半、徐々に彼女の母性が描かれていきます。
「女=悪」という芥川の母性観は、彼の出生七ヶ月にして実母が発狂したことによる母親の欠如、
伯母の厳しい教育などから、恐ろしいイメージもあったのでしょうか。

ぜひ。お聴きくださっての あなたの御感想 お待ちしています。
メールアドレス
sunset@fmfuji.jp
へ どうぞ。

さらに。この番組ブログの扉のサンセット写真は いつも夕陽・夕焼け・夕景を掲載しています。
最初の頃は、無料の壁紙を貼っておりましたが、
最近、投稿していただいた写真を載せさせてもらっています。
あなたも、綺麗だなぁ〜というサンセット写真が撮れたら、ぜひ。

sunset@fmfuji.jp
へ 送ってくださいね〜〜♪


日曜日の午後。17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー。

東京や関東近郊の皆様は78.6MHz、甲府は83.0MHzにチューニングして、
その他 全国の皆様は、LISMO WAVEや radiko.jpプレミアムでお楽しみくださいね〜♪

スマホやパソコンで聴けるアプリradiko.jpプレミアムでは、タイムフリー機能で、聴き逃しても 1週間以内なら いつでも聴くことが出来ます。

さて。

10月18日(木)19:30から、甲府市の 甲斐善光寺さんで、「二人会」をおこないます。

FM-FUJIのパーソナリティーで落語家さんでもある三枝亭二郎さんと 小川もこ による「二人会」です。

ご本尊を背にしての、荘厳な雰囲気もあって、昨年秋に開催し大好評を博した公演の第二回目。
二郎さんの抱腹絶倒&感動を呼ぶ創作落語で、まずは大笑い♪

それに続く 小川の語りは 今年は森鴎外の「高瀬舟」をお送りします。
40分以上の長さの 原作そのままのノーカット版で、
もちろん台本は持たずに全部そらんじて、語ります。

喜助のおこなったこと、これは いったい罪なのか?
もしも自分だったら...と考えさせられる名作です。
ぜひぜひ お誘い合わせの上、お越しくださいね。