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2018年4月17日 (火)

4月22日放送 第五十一回は 織田 作之助 作『道なき道』

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『 パナホーム山梨 presents SUNSET THEATER 』

ご案内役の 小川もこ です。

毎週、日曜日の17:30~18:00 FM FUJIにてオンエアー
サンセットタイムにお届けする この番組は、
私、小川もこ が 名作をセレクトし 朗読させていただきます。

第五十一回放送は 4月22日。
今回 は、織田作之助が書きました、『道なき道』です。

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織田 作之助(おだ さくのすけ)は、「おださく」の愛称で親しまれ、
太宰治、坂口安吾、石川淳らと共に無頼派、新戯作派と呼ばれて 活躍した作家です。
1913年(大正2年)10月、大阪市南区、現在の天王寺区、生魂小学校近くの、
仕出屋「魚春」のの長男として誕生しました。
第三高等学校(京都大学教養部の前身)文科甲類に合格、卒業試験中に喀血し、
転地療養ののちに復学したものの、勉学に対する意欲を失い、退学。
昭和10年頃に作家活動を開始、新聞社に勤めながら、1940年8月に発表した「夫婦善哉」
改造社の第一回文芸推薦作品となり、これを機に本格的な作家生活に入りました。
出身地である大阪にこだわり、大阪の庶民の暮らしを描いた作品が人気となります。
が、1947年(昭和22年)1月、結核で亡くなりました。33歳の若さでした。

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今回 朗読する「道なき道」は、終演直後の昭和20年に発表された短編小説です。
娘を日本一のヴァイオリン弾きにしようと必死の父親の物語。
娘に対して苛め抜くよりほかに、愛情の注ぎようがない男の不幸な性格と、
そんな男を親にもってしまった少女の不幸な境遇を、ユーモアと滑稽を交えて描いています。
今の時代ならば完全に児童虐待のレベルのスパルタ教育が続いていくのですが、

なんと。この作品には、実在のモデルがいるのだとか。
日本のヴァイオリニストの草分け的存在、辻 久子さんと、その父、吉之助さんです。
辻 久子さんはその後、第一線での活躍を続け、92歳となった現在もご存命でいらっしゃいます。

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さて。
このあと、小説の中の娘、寿子は、どうなったのでしょう。

ヴァイオリンやピアノを必死に稽古した経験をお持ちのかたは、
身につまされる思いにかられるかもしれませんね。29789945_2186077441410028_272577610
この作品は、小川が語りを指導している団体「緋色の会」の3/31の公演で、
生徒のひとりが語った作品なのですが、
その時、ピアノ演奏で参加してくれたピアニスト&バイオリニストの中浦ヒロさんは、
これ聴いてると、幼い日の激しい稽古の日々のトラウマが蘇ってきて、胸が苦しくなるわ...と言っていました。

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